寒の水[語句情報] » 寒の水

「寒の水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寒の水の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「いや、こうしているのはあぶない、拙者の身も、お豊どの、お前の身も」 相変らず寒の水が石を走るような声です。けれども、その冷たい声が今以てお豊の腸《はらわた》....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ノ佳ナリ」とある。それから古い書物に海松の貯蔵法があるが、それに「ざっと湯を通し寒の水一升塩一合あはせ漬置くべし色かはらずしてよく保つなり」とある。また灰乾とし....
式部小路」より 著者:泉鏡花
い。寒いが聞いて呆れらい。ヘッ、悪く御託をつきゃあがると、汝がの口へ氷を詰めて、寒の水を浴びせるぞ、やい!」 「愛吉、おいでな、」 皆まで聞かず、上へ聞えたか....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
の色の波が、電光の如く閃々と虚空に入り乱れて、無数の縦谷に鏤められた大雪渓は、極寒の水で洗い上げた銀の延べ板のように輝いている。大気の動揺はやがて私の心の動揺だ....