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寒威
「寒威〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寒威の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
げらるるを悪《にく》んで窓を開きみれば、一望月光裡《いちぼうげっこうり》にあり。
寒威惨《かんいさん》として揺《ゆる》がず。かの狗子白毛にて黒斑《こくはん》、惶々....
「霜凍る宵」より 著者:近松秋江
、礼をいいつつ、壁隣りの自分の家に帰った。 七 まだ二月半ばの厳しい
寒威は残っていても、さすがに祇園町まで来てみると明麗な灯の色にも、絶ゆる間もない....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
せ付けて呉れんという意気を含んだ者を従えて真黒になって押出した。其日は北方奥地の
寒威早く催して、会津山|颪《おろし》肌に凄《すさま》じく、白雪紛々と降りかかった....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
リキ。 カクテ西航六十有余日。 信神渡航者ガぷりもすニ到リ着セル時ハ、北米ノ天ハ
寒威猛烈ナル極月ノ、シカモ三十日ナリキ。彼等ノ胸臆ハ火ノ如ク燃エシカド、周囲ノ天....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
噛みしめつつ味っている。 歳が改まった。寒い寒い毎日がつづく。ことしはわけても
寒威が厳しいのではなかろうか。大地も木の葉もはげしい霜に凍てはてている。 一月....