寒暖計[語句情報] »
寒暖計
「寒暖計〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寒暖計の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
かし小さい黒眼をもった両の眼球だけは、なんとなく炯々たる光を放っていた。 「……
寒暖計だとか湿度計だとかいう器械で測るよりは、人間の感覚で推知する方が、本当の数....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
めて見出すことの出来るものなのでした。その第一は、この室の壁にかけられた自記式の
寒暖計、湿度計、及び気圧計の中にのこされてある犯行当時の記録なのです。今、六月二....
「ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
うちでは、まだ秋のなかに数えられる日だったけれど、太陽の黒点のせいでもあろうか、
寒暖計の水銀柱はグンと下の方へ縮んでしまい、その夜更け、戸外に或いは立ち番をし、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
大正8・7「読売新聞」) ランス紀行 六月七日、午前六時頃にベッドを這い降りて
寒暖計をみると八十度。きょうの暑さも思いやられたが、ぐずぐずしてはいられない。同....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
デポ 五・一五槍頂上 七・〇〇スキー・デポ 九・三〇一の俣 おじいさんはいつも
寒暖計を見ながら「うんとシミれば天気はいいぜ」という。その通り今日もすばらしいお....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
1 魔都上海に、夏が来た。 だが、金博士は、汗もかかないで、しきりに大きな手押式の起電機を廻している。室内の
寒暖計は、今ちょうど十三度を指している。ばかに涼しい室である。それも道理、金博士....
「地軸作戦」より 著者:海野十三
や、しかしこのような温気には初めて遭われて、おまごつきかもしれない。おい、貴公は
寒暖計を持っているか」 「私は持って居りませんが、この壁にかかっています。これは....
「火星兵団」より 著者:海野十三
例えば、室内の温度が一日のうちに、どう変ったかというようなことを知りたい時、人が
寒暖計のそばにつききりで、一々水銀の高さを読んで記さなくとも、この自記機械にかけ....
「ランス紀行」より 著者:岡本綺堂
六月七日、午前六時頃にベッドを這い降りて
寒暖計をみると八十度。きょうの暑さも思いやられたが、ぐずぐずしてはいられない。同....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
仕掛を施して、その後に、玉幡を切り落してから階下へ下りたのだがね。所で君は、酒精
寒暖計を知っているかね――細い管中の酒精が熱で膨脹すると云うのを。つまり犯人は、....
「偽刑事」より 著者:川田功
聞も考えない。貪る様に覗き込んだ。彼の心は叫びを上げた。「素敵だッ」と。湯の中へ
寒暖計を投げ込んだ様に、彼の満足は目盛の最高頂へ飛び上った。何と云う気高い、何と....
「雪の一日」より 著者:岡本綺堂
にみだれて渦巻いている。こうなると、春の雪などという淡い気分ではなくなって来た。
寒暖計をみると四十五度、正に寒中の温度である。北の窓をあけると、往来を隔てたK氏....
「西航日録」より 著者:井上円了
ごとき観あり。 季節まさに五月中旬に入らんとするに、当地の気候なお寒く、夜中は
寒暖計零度に下降し、朝来街上に結氷を見る。昼間も北風ときどき寒を送りきたり、日本....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
夜、船大いに揺らぐ。 十九日、晴れ。勁風激浪、風位西方にありて船これに逆行す。
寒暖計四十二度に下る。 狂浪漲来、船牀横臥人皆病、海鵝揚然去復回。 (狂ったよう....
「角笛吹く子」より 著者:小川未明
には、ガラス戸の内側に、宝石の入った指輪や、金時計や、銀の細工をしたえり飾りや、
寒暖計や、いろいろなものが並べてありましたが、中にも、一つのおもしろい置き時計が....