寒水石[語句情報] » 寒水石

「寒水石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寒水石の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
ま皇后ルイザにも逢わず、ひとり怒りながら眠りについた。 ナポレオンの寝室では、寒水石の寝台が、ペルシャの鹿を浮かべた緋緞帳に囲まれて彼の寝顔を捧げていた。夜は....
あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
返って見た。そうして彼等はその町の出鼻のところで、一軒のカフェを見つけた。彼等は寒水石ではないが純白な色の円卓子へ向き合って坐った。彼が気づくと、その円卓子の縁....
なめとこ山の熊」より 著者:宮沢賢治
っと崖を登りきったらそこはまばらに栗の木の生えたごくゆるい斜面の平らで雪はまるで寒水石という風にギラギラ光っていたしまわりをずうっと高い雪のみねがにょきにょきつ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
五厘 煉炭四寸 一包 六十七銭 豆炭 一袋 一・五〇寒水石(何でしょうね御存じ?)十貫 二・〇二 あなたの御存じの頃の店の物と随分....
雪渡り」より 著者:宮沢賢治
氷《ひ》の上山《かみやま》から登りました。 雪はチカチカ青く光り、そして今日も寒水石《かんすいせき》のように堅《かた》く凍《こお》りました。 四郎は狐の紺三....
文妖伝」より 著者:田中貢太郎
「じゃあ、往って待ってる、ここの勘定をしてもらおうね」 「会計」 お葉は正面の寒水石の売台の前へ往って、そこから小さな書附を執って来て天風の前へ置いた。天風は....
水魔」より 著者:田中貢太郎
。 と、電燈の明るいバーが眼に注いた。彼は急いでその中へ入った。二条か三条かに寒水石の食卓を据えた店には、数多の客が立て込んでいた。彼はその右側へ往って腰をか....