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寒色
「寒色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寒色の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
は再び黙りこんだ。瀬川雅夫の言葉は自由でも、それを活用する自然なきっかけが明るい
寒色の広間のどこにもなかった。三人は、そこで、会見は終ったものとしてそとに出た。....
「野萩」より 著者:久生十蘭
に白茶の半襟を浅くのぞかせ、ぬいのある千草の綴錦の帯を高めなお太鼓にしめ、羽織は
寒色《さむいろ》縮緬の一つ紋で、振りから、大きな雪輪《ゆきわ》の赤い裏がみえた。....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
浜の眺めがひらけ、のたりのたりと波うつ浦が江戸まで六里。 風が東南風とみえて、
寒色の海の青さもさまでには覚えない。ざこ場の小屋にも人影がなく、海草や貝がらや、....
「ユモレスク」より 著者:久生十蘭
いのある千草《ちぐさ》の綴錦《つづれおり》の帯をすこし高めなお太鼓にしめ、羽織は
寒色縮緬《さむいろちりめん》の一の紋で、振りから大きな雪輪《ゆきわ》の赤い裏がみ....