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「寒鮒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寒鮒の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
汝は永遠に江戸ッ児のシンボルである、然り、江戸ッ児のシンボルである。 釣りと網寒鮒に始まって鯊釣り、鱚釣り、鯔、海津など、釣りと網とは花に次いでの江戸ッ児の遊....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
なっております」 「なに!……仙波が……」 「四五日前、大利根《おおとね》すじへ寒鮒《かんぶな》を釣りに行くといって、フラリと出かけたまま、今日にいたるまで消息....
泡盛物語」より 著者:佐藤垢石
が何であるかは語らなかった。 翌日早く、絆纏、股引、地下足袋を身につけ、頭へは寒鮒釣りに行ったとき使ったスキー帽の古いのを冠って出かけた。 「案外格好ができて....
寒鮒」より 著者:佐藤垢石
静寂といおうか、閑雅といおうか、釣りの醍醐味をしみじみと堪能するには、寒鮒釣りを措いて他に釣趣を求め得られないであろう。 冬の陽ざしが、鈍い光を流れ....
巣離れの鮒」より 著者:佐藤垢石
を解いて静かに動きはじめる。これを巣離れの鮒というのである。 鮒は厳冬の頃でも寒鮒釣りの鈎にかかるが、それは餌に絡まる振舞が甚だ不活発であるから、集団にめぐり....
釣った魚の味」より 著者:佐藤垢石
して獲物の味を家庭に理解させねば、釣りの目的が達せられないであろうと思う。いまは寒鮒の季節である。鮒などといって馬鹿にはならぬ。肉の甘味は鯉に増しているのである....
」より 著者:佐藤垢石
つという。寒烈、指の先が落ちさるような正月のある日、茨城県稲藪郡平田の新利根川へ寒鮒釣りに伴ったが、それでも海釣りよりも淡水で、糸と浮木の揺曳をながめる方が楽し....
妾宅」より 著者:永井荷風
まつやに》見たようなもののあるのは※《からすみ》である。千住《せんじゅ》の名産|寒鮒《かんぶな》の雀焼に川海老《かわえび》の串焼《くしやき》と今戸《いまど》名物....