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「寓話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寓話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
ていたのであった。最初の草稿は烈しい勢で忽ち書き上げられた。それを彼の妻が読み、寓話であるべきものが幾分平凡な物語になっていて、寓意が明らかにされていないと非難....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
「スモレット船長、」と医師は微笑しながら言い始めた。「大山鳴動して鼠一匹という寓話を聞かれたことがありますか? 失礼ですが、あなたはその寓話を思い出させます。....
少年文学私見」より 著者:豊島与志雄
、などという理窟はやめよう。私はただ魂の据え方精神の持ち方をいうのである。例えば寓話に於ては、その理知は大人のものであってもその情意は子供のものである。童話に於....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
はや超俗の哲理である。 通俗には、亀について三様の見解があるようである。三様の寓話がそれを象徴する。 第一の寓話―― イソップ物語の中のもので、兎と亀の競....
文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
この探求は、人間という形態を保ち得る範囲内に限定される。アランが指摘したように、寓話に於て狐が如何に狡猾であろうとも、その狡猾さは畢竟、狐という形態以外には出な....
狸石」より 著者:豊島与志雄
狸石 ――寓話―― 豊島与志雄 戦災の焼跡の一隅に、大きな石が立っていた。海底から出たと....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
でも皆羊飼いだった。たとい竜騎兵の将校でも、フロリアン(訳者注 十八世紀の後半の寓話作者)と人から呼ばるる術を心得ていた。皆きれいに着飾るように心掛けていた。刺....
囚われ人」より 著者:豊島与志雄
正夫はたいてい卓上に顔を伏せていて、ごく稀にしか顔を挙げない。――この一篇、単に寓話であって、戯曲ではないから、人物の言語動作、唐突なこと多く、謂わば人形芝居め....
学生と生活」より 著者:倉田百三
昔から種々なる立場からの種々な解釈があって、もとより定説はない。プラトンのように寓話的なもの、ショウペンハウエルのように形而上学的なもの、エレン・ケイのような人....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
劇として作った、「|ニーベルンゲンの指環」のなかで、ワグナーが、この古話の構想を寓話的に解釈せよと、叫んだからだ。すなわち、倫理観を述べ、人生観をあらわし、社会....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
いた時にも私は何ともなく蟻が下卑て、憎々しく、こおろぎが詩的で、美しい気がした。寓話の趣旨とはあべこべのことを考えていた。これは私の詩的素質のせいであろうか。一....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
に根ざす権威の否定、というような点が、まず共通な色調としてあげられる。主題は常に寓話的ではあるが人生の機微にふれ、構成はおおまかで、表面、必然性を無視し、とくに....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
ろただ一個所だけであって、それも、文字で数えれば、たった三十四字のものだ。あとは寓話のようなところ、劇的光景の幕、そういったあまりに拵え過ぎた説相を採っていて、....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
見付かりませんでした。そこで手持ち無沙汰で帰って来て、文殊にその報告をしたという寓話が「五燈会元」という本に載っております。これなぞも人間性といわれる性質の中の....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
あるが、「蟻と蝉」「狐と鶏」「京都の鼠と田舎の鼠」「狼と羊」「狐と獅子」等著名の寓話は皆|明にイソップ種である。然も其の挿絵には是等諸動物を人間に見立て、首だけ....