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「寛ぐ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寛ぐの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
活人形」より 著者:泉鏡花
の御名を念じける。 その時得三は袖を掲げて、雪より白き下枝の胸を、乳も顕わに押寛ぐれば、動悸烈しく胸|騒立ちて腹は浪打つごとくなり。全体虫が気に喰わぬ腸断割っ....
春昼」より 著者:泉鏡花
仏の前では、何か私が自分に懺悔でもしまするようで心苦しい。此処でありますと大きに寛ぐでございます。 師のかげを七|尺去るともうなまけの通りで、困ったものであり....
貞操問答」より 著者:菊池寛
風に馴れた身には、いわん方なく暑かった。洋館の居間には、風が通らないので、浴衣に寛ぐと、庭に面した下座敷の十二畳のガラス障子を開け放って、冷たい飲み物を前に、涼....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
も歌うように咽喉を転がした。 「セーニャ、姉さんは何という名。」私はそれで程よく寛ぐことができた。 「イフェミヤ。」 イフェミヤはその乱れた前額の毛をわざと巫....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
春であった。 「おお香具師か、よく参った」宗春は気軽に声を掛けた。「胡座を掻け、寛ぐがいい」そうして自分も胡座を掻いた。 「よいお天気でございます」香具師はペコ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ライヴァー御本人が扉を開けた。彼はスリッパを穿き、ゆったりした寝衣を著て、もっと寛ぐために咽もとをむき出しにしていた。彼の眼の周りには、ジェフリーズ★の肖像画か....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
三はせっかく親しみかけて来た家庭や書斎を、またしても遠ざかって来たような感じで、寛ぐ気持にもなれなかった。これからまたどういうことになるのか、その見透しさえもつ....