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寝かす
「寝かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
松村の発議で、忌がるお道を無理にこの屋敷へ呼び戻して、お春と一緒にいつもの部屋に
寝かすことにした。松村と小幡とは次の間に隠れて夜の更けるのを待っていた。 その....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
緒に寝ることになっていました。そこへ一人の泊り客が出来ましたので、まさかに玄関へ
寝かすわけにもいかず、茶の間へも寝かされず、父が机を控えている離れの四畳半が夜は....
「わが町」より 著者:織田作之助
たのだと、他吉にもわかり、路地へ戻って、羅宇しかえ屋のお内儀の手を借りて、初枝を
寝かすなり、直ぐ飛んで行って産婆を自身乗せて来たので、月足らずだったが、子供は助....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
痛いといい出しました。 下の部屋は子供が熱を出して寝ているんですが、その隣りへ
寝かすことにしました。僕は猫の子が一匹迷いこんで来ても、かなり神経を悩ますのです....
「南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
に欄間の上から大きな鼠が猫を咬えて出て来たが、すぐ畳の上へ落とした。宅悦は嬰児を
寝かすなり表へ走り出た。門の外には伊右衛門が裃をつけて立っていた。 「按摩か、首....
「生と死との記録」より 著者:豊島与志雄
ようで元気が無かった。額が熱かった。熱をはかると九度八分に上っていた。驚いてまた
寝かすと、そのまま眠ってしまった。 堯は咋年の一月十一日に生れて、丈夫に育って....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
きたりしながら独語した。「あんな男を家に入れるなんて! そしてそれを自分の近くに
寝かすなんて! まあ盗まれただけで済んだのが仕合わせというものだ! ほんとに考え....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、フォーシュルヴァン爺《じい》さんの膝についてる庭番の鈴であった。
コゼットを
寝かすと、前に言ったとおりジャン・ヴァルジャンとフォーシュルヴァンとは、一杯の葡....
「死因の疑問」より 著者:豊島与志雄
断りしておきますが、宅では、女中部屋は三畳で狭いものですから、そこには近さんだけ
寝かすことにしまして、書生部屋の四畳半が空いてるものですから、そこを清さんの部屋....
「ヘヤーピン一本」より 著者:豊島与志雄
様のない人だ。じゃあ、わたしがもう起きるから、ここに寝なさい。」 女中の寝床に
寝かすのかと思うと、そうではなく、押入れの中の布団と取りかえてくれた。 その時....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ました。車を引き込むので土間は広いのですが、ただ二間のようですから、引子はどこへ
寝かすのかと聞きましたら、「二階です」といいます。そう言われて気を附けて見れば、....
「審判」より 著者:カフカフランツ
、Kの姿勢はきわめて窮屈で、信じられないようなものだった。そこで一方の男は、Kを
寝かすことをしばらく自分だけにまかせるようにと頼んだが、そうやってみてもよくはな....
「判決」より 著者:カフカフランツ
もてあそんでいるのをみとめたとき、恐ろしい感じが襲ってきた。彼は父をすぐベッドへ
寝かすことができなかった。それほどしっかりと父はこの時計の鎖をつかんでいるのだっ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
く煮たのを広げて冷す。その冷す間に麦芽を入れてよくこれを攪き混ぜ、壺に入れて麹を
寝かすような具合にして三日位経ちますと、それが全く麹に変じてしまう。その麹の中へ....
「わが町」より 著者:織田作之助
上で、にわかに下腹がさしこんで来た。 産気づいたのだと、他吉にもわかり、初枝を
寝かすなり、すぐ飛んで行って、産婆を自身乗せて来たので、月足らずだったが、子供は....