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「寝そべる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝そべるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
そうして、京橋のすぐ近くのスタンド・バアの二階に自分は、またも男めかけの形で、寝そべる事になりました。 世間。どうやら自分にも、それがぼんやりわかりかけて来....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ことばどおり手踊り見物でもやるかと思いのほかに、名人はそのままくるりと背を向けて寝そべると、伝六なぞにはさらにおかまいもなく、もぞりもぞりとあごの下をなではじめ....
生きている腸」より 著者:海野十三
験について成功したのであった。 同棲生活 医学生吹矢は、目の前のテーブルの上に寝そべる生ける腸《はらわた》と、遊ぶことを覚えた。 生ける腸《はらわた》は、実....
演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
度上の位置が俳優に対して上位を占めていることを過信し、無反省に仕事の優位性の上に寝そべることは極めて危険である。しかし実際においては我々はたえず彼らの上に立ち、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。正面きって海図をながめている駒井甚三郎に向って、田山白雲は、室の一隅の長椅子に寝そべるように巨躯《きょく》を横たえて、磊落《らいらく》な会話を投げかけている―....
置土産」より 著者:国木田独歩
はいつもよりも早く閉めて、幸衛門は酒一口飲めぬ身の慰藉なく堅い男ゆえ炬燵へ潜って寝そべるほどの楽もせず火鉢を控えて厳然と座り、煙草を吹かしながらしきりに首をひね....
秋の気魄」より 著者:豊島与志雄
暑い工場から、戸外の大気中に出でて、野や山に遊ぶがよい。遊んでそして、地面の上に寝そべるがよい。大空の下大地の上に、ぽつりと投げ出された孤独な自己を、あくまでも....
渡舟場」より 著者:豊島与志雄
送船につめこまれて、故国へ帰ってきた。ぎっしりつめこまれた上に、船酔い気味の者は寝そべるので、ますます場所は狭くなり、膝を抱えて身を置くだけに過ぎなかった。それ....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
ということが卑しまれ「面倒臭い」ということが尊ばれた。膝を崩すことも出来なければ寝そべることも出来なかった。あらゆるものに敬語を付け、呼び捨てにするのを失礼とし....