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「寝刃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝刃の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
世の中に生きてる望みはなくなったが、ただ何とぞしてしかえしがしたかった、といって寝刃《ねたば》を合わせるじゃあない、恋に失望したもののその苦痛《くるしみ》という....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
之助は、静かにその刃の上を斜めに摩《こす》りはじめました。竜之助は、いまこの刀の寝刃《ねたば》を合せはじめたものであります。刀の寝刃を合せるには、きっと近いうち....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
城の夜は、甲州一国の城下の夜とは違い、ここには天下選抜きの壮士が、挙《こぞ》って寝刃《ねたば》を合わせているから、この男一人が出動したからとて、城下の人心の警戒....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
弦之丞は、いよいよ江戸へ着いたのである。 旅川周馬の脅威。 お十夜が恋の仇と寝刃をとぐ彼、そして、お綱の思いあくがれている彼の姿が、江戸の地へ立ったのである....
私本太平記」より 著者:吉川英治
吉野の孤塁に、千早は敵の重囲のなかで、明日の望みはおろか、一命すらも、いつ北条の寝刃に会うやらと、日々が露の身のおここちだった。 それが。今はわが世だ、都の秋....