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「寝所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
ん》じゃ。男女《なんにょ》の交会も万善《ばんぜん》の功徳《くどく》じゃ。われらが寝所には、久遠本地《くおんほんじ》の諸法、無作法身《むさほっしん》の諸仏等、悉く....
俊寛」より 著者:芥川竜之介
、優しい微笑を御見せになりながら、 「しかし居心《いごころ》は悪くない住居じゃ。寝所《ねどころ》もお前には不自由はさせぬ。では一しょに来て見るが好《よ》い。」と....
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
台所から雑巾《ぞうきん》を持って来て、お君はお絹の足を綺麗に拭いてやって、六畳の寝所《ねどこ》の方へいたわりながら連れ込んだ。お絹は枕を抱えるようにして蒲団の上....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
そこに母が見えない許り、何の変った様子もない。僕は台所へは顔も出さず、直ぐと母の寝所へきた。行燈《あんどん》の灯《ひ》も薄暗く、母はひったり枕に就いて臥《ふ》せ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、そのうちに急に気分が悪くなったから、少しのあいだ寝かしてくれと云うので、夫婦の寝所《ねどこ》になっている奥の間へ通して、ともかくも寝かして置くと、男は日の暮れ....
蠅男」より 著者:海野十三
と同じく、風さえ出て、雨戸がゴトゴトと不気味な音をたてて鳴った。 糸子はお松を寝所へ下らせて、彼女は只ひとり、かつて父親総一郎の殺された書斎のなかに入っていっ....
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
……えい、関うもんかい! 臥ようとすると、蒼白い月光が隈なく羅を敷たように仮の寝所を照して、五歩ばかり先に何やら黒い大きなものが見える。月の光を浴びて身辺|処....
時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
》しようとした。その水鉛のありかも分ったように思ったので、或る夜私はヤリウス様の寝所を襲ってこれを縛《しば》りあげ、地下牢の中へほうりこみ、鉄の鎖でつなぎ、顔に....
未来の地下戦車長」より 著者:海野十三
眼紙の上をにらみつけながら、丸刈《まるがり》のあたまを、やけにガリガリとかいて、寝所《しんじょ》へ立った。 寝台へもぐりこんだが、もちろん岡部伍長は、ねむられ....
地球要塞」より 著者:海野十三
只一つ、最後に欧弗同盟側の簡単な放送があった。 “――元首ビスマーク将軍は、今、寝所に入ったばかりである。元首は一昨日以来、ベルリンにおいて閲兵《えっぺい》と議....
怪塔王」より 著者:海野十三
マスクにしては、なんと巧妙なマスクだろう。 帆村荘六も、このマスクを怪塔王の寝所の傍に発見したときは生首が落ちている! と思って、どきっと心臓がとまりそうに....
人形の話」より 著者:折口信夫
、狛犬というので二つになる。宮廷から出て、社でも貴族の家でもいちばん奥のところ、寝所とみられるところにおいてある。畢竟雛なのであるが、できる経路はわからぬ。しか....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
うち負かしたグンテルが、何者であったか。また、その後も王に仮身して、しばしば妾の寝所を訪れたのは、誰か。ほほほほハーゲン、そちは、顔色を変えてなんとしやる。そう....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
が石見守に陰謀が有ったと睨んで、直ちに闕所に致し置き、妾を詮議して白状させ、その寝所の下を調べさしたところが、二重の石の唐櫃が出て、その中に又黒塗の箱が有り、そ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
美しさである。 秋は夕ぐれ、夕日はなやかに射して、山の端いと近くなりたるに、烏の寝所へゆくとて三つ四つ二つなどとびゆくさへあはれなり。(一段) にしても、 日は....