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寝支度
「寝支度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝支度の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
り、お叩頭《じぎ》をしたりする気になれなかったお島は、自分の部屋へ入ると、急いで
寝支度に取かかった。
「帰ったら帰ったと、なぜ己《おれ》んとこへ来て挨拶をしねえ....
「黒髪」より 著者:近松秋江
。……あんたはんもお疲れやしたろ。お休みやす」 といったので、ようやく気がついて
寝支度をした。 六 そこがあまりおり心が好かったので、何年の間という....
「新世帯」より 著者:徳田秋声
、ぽつねんと火鉢の前に坐っていたが、新吉も十一時過ぎまで帳場にへばり着いていた。
寝支度に取りかかる時、二人はまた不快い顔を合わした。新吉はもう愛想がつきたという....
「青年」より 著者:森鴎外
なマリイ・ルイイズは、閨に入って夫に戯れ掛かる。陽に拒み、陰に促して、女は自分の
寝支度を夫に手伝わせる。半ば呑み半ば吐く対話と共に、女の身の皮は笋を剥ぐ如くに、....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
にぐるぐると巻いて、と戴いたとまあお思い。 可いかい、それを文庫へ了って、さあ
寝支度も出来た、行燈の灯を雪洞に移して、こいつを持つとすッと立って、絹の鼻緒の嵌....
「こま犬」より 著者:岡本綺堂
起きているといっていた。 それらには構わずに、夜の十時ごろ兄夫婦や僕はそろそろ
寝支度に取りかかっていると、表は俄かにさわがしくなった。 「おや。」 兄夫婦と....
「真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
夜半である。少しは寝ておかなければ、あしたの御用に差支えると思って、秋山も無理に
寝支度にかかり始めると、表で犬の吠える声がきこえた。つづいて門をたたく者があった....
「地上」より 著者:島田清次郎
「そう」と言ったきり答えなかった。(はやく次の間で着物を更えて、彼の来ないうちに
寝支度をしてくれ)の意味であろう。それは……出来ない。身体の工合が悪いといって無....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
かんたんな日誌をつけおえると、寝袋《スリーピング・バッグ》をとり出して、さっさと
寝支度にとりかかった。 キャラコさんも、それにならって背嚢《ルックザック》を枕....
「雑魚寝」より 著者:吉井勇
り、かんざしを抜いたり、着物を脱いだりした後、紅い長襦袢ひとつになつて、それぞれ
寝支度をしているのを聞いていると、まだ襟替えには大分間のある、色気のないいたいけ....
「はつ恋」より 著者:神西清
してしまおうかと思ったけれど、じっとこらえて、にやりと独り笑いをしただけだった。
寝支度をしながらわたしは、どういうつもりだか知らないが、三遍ほど片足でくるくる回....