寝耳[語句情報] » 寝耳

「寝耳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝耳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
松川と小梅の縁者をたずねると、どこにも姉のすがたは見えなかった。かえって先方では寝耳に水の家出沙汰におどろかされて、長三郎にむかって前後の事情などを詳《くわ》し....
蠅男」より 著者:海野十三
クトルが再び館にかえって来ないと断言したくらいだから、ドクトル帰邸の知らせは全く寝耳に水の愕きだったのだろう。鴨下ドクトルは何処に行っていたのだろうか。 娘を....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は津多子様を一番愛しておられました。また、その意外な権利が、四人の方々には恐らく寝耳に水だったでしょう。ことにレヴェズ様のごときは、夢ではないかと申されたほどで....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
か」 「仏天青。あたしは、妻の金蓮じゃありませんか」 仏は、おどろいた。全く、寝耳に水の愕きであった。彼の名前をいいあてたばかりか、その金蓮という女は、自分は....
火星兵団」より 著者:海野十三
結んだのであった。 驚くべきニュースであった。 一般の人々にとっては、まさに寝耳に水をつぎこまれたような大きな驚きであった。 地球が、近く崩壊するのだ! ....
大空魔艦」より 著者:海野十三
ばらと、なにが飛ぶのか、根拠地の奥の方ではひっくりかえるようなさわぎだ。 敵は寝耳に水のおどろきで、ぞろぞろと格納庫やあな蔵のなかからとびだしてきたが、そこへ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ずれもいい気持になってぐっすり寝こんでいたところであった。そこへ俄かに空襲警報、寝耳に水とは、まさにこのことであったろう。 それは飛行島はじまってはじめての空....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
などの、舞囃子の音に和して、謡の声起り、深更時ならぬに琴、琵琶など響微に、金沢の寝耳に達する事あり。 一歳初夏の頃より、このあたりを徘徊せる、世にも忌わしき乞....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
しは急病人の往診をたのまれて不在でしたが、家内も矢田の母からその話をきかされて、寝耳に水でびっくりしたそうです。なにしろお蝶はまだ十七で、ほんとうの子供だと思っ....
光は影を」より 著者:岸田国士
、自分に言いきかせた。 こういう矢先、会社の経営が急に困難になりつゝあるという寝耳に水の情報が、父を通じて彼にはいつた。 「それや、いつたい、どういうわけなん....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
しは急病人の往診をたのまれて不在でしたが、家内も矢田の母からその話をきかされて、寝耳に水でびっくりしたそうです。なにしろお蝶はまだ十七で、ほんとうの子供だと思っ....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の者どもを遠ざけて暫し御思案の末に、俄かに仰せ出されました武者揃え……。誰も彼も寝耳に水で、敵はいずこに居ることやら……。」 これだけの報告では、小坂部に取っ....
式部小路」より 著者:泉鏡花
すんですっさ。 何でも小石川の床店の組合が、殺みに来たと思ったんだそうで、奴は寝耳で夢中でさ、その癖、燃えてる火のあかりで、ぼんやり詰めかけてる人形が認えたん....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
解禁はまったく不意撃ちであった。わたしばかりでなく、関直彦氏や塚原渋柿園氏なども寝耳に水であったらしく、警視庁でも思い切ったことをやったなどと頻りに噂していた。....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
の末近く、イギリス艦隊が、キャデイズ湾頭に現われたのは、スペインにとってまったく寝耳に水だった。最初の瞬間、作戦の誤謬による不幸をもうすこしで招きそうであった。....