寝覚の床[語句情報] » 寝覚の床

「寝覚の床〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寝覚の床の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
間際だったと言うのである。 この、筆者の友、境賛吉は、実は蔦かずら木曾の桟橋、寝覚の床などを見物のつもりで、上松までの切符を持っていた。霜月の半ばであった。 ....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
祈る君が代のため 君を祈る賀茂の社のゆふたすきかけて幾代か我も仕へん うきものを寝覚の床の曙に涙ほしあへぬ鳥の声かな これらの和歌でも想像されるように、主水は....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ある。その人が中津川の景蔵だった。 偶然にも、半蔵はそんな帰村の途中に、しかも寝覚の床の入り口にある蕎麦屋の奥で、反対の方角からやって来た友人と一緒になること....
風流仏」より 著者:幸田露伴
邪に冒されてより枕あがらず、秋の夜|冷に虫の音遠ざかり行くも観念の友となって独り寝覚の床淋しく、自ら露霜のやがて消ぬべきを悟り、お辰|素性のあらまし慄う筆のにじ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
別の一人――頭が丸くて十徳姿、お数寄屋坊主とも見られる――それはいつぞや、木曾の寝覚の床で、道庵と昔話の相手をしたその僧形《そうぎょう》の人体《にんてい》にも似....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一瓢を携えて寝覚《ねざめ》の床《とこ》へおいでになったのだろうとのことです。 「寝覚の床というのは?」 米友から問い返されて、かえって、尋ねられたものが驚きま....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
よすがも軽からぬ 国の命を繋ぐなり 四 尋ねまほしき園原や 旅のやどりの寝覚の床 木曽の棧かけし世も 心してゆけ久米路橋 くる人多き筑摩の湯....