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寝込む
「寝込む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寝込むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
んですもの、奥さんのお疑いももっともといえばもっともですの。それにわたしが胃病で
寝込むようになってからは、船中のお客様がそれは同情してくださって、いろいろとして....
「桜桃」より 著者:太宰治
出来にならないようである。あとは、酒。飲みすぎると、げっそり痩《や》せてしまって
寝込む。そのうえ、あちこちに若い女の友達《ともだち》などもある様子だ。 子供、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ゃ胃にきく灸だというんだ。おまけに、あいつをすえたら急に眠くなって、死んだように
寝込むというんですよ」 「なにッ、眠り灸! 眠くなる灸だってな。ふふん、そうか!....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
)と駈出した、あれは何の状だ。婆が高利貸をしていやしまい、主人の留守に十時前から
寝込む奴がどこに在る。 また寝ていれば無礼だ、と誰が云ったい。これ、お前たちに....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。 押入に残っていた蒲団を出して、一同仮寝につく。みな疲れと安心とで、ぐうぐう
寝込む。 夜中に声あり。出てみると水田君が見舞に来てくれた。眠い目をこすりなが....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
空の藍色とで、虫の好奇心を誘惑しようとする。木の葉を食うにはもう遅すぎ、ぐっすり
寝込むにはまだ早過ぎる中途半端な今の「出来心」を思うと、虫は退屈しのぎの所在なさ....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
ルで洗い清め、常に鋭く光沢を保たしめねばならない。断髪の女性にして二、三日風邪で
寝込むとその襟足の毛が二、三分延びてくる。すると尼さんの有つ不吉なる雅味を生じて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
行動をとって、ここに縦の蒲団を横にして、上平館《かみひらやかた》の松の丸の炉辺に
寝込むまでの事情に立至ったことを、信じて置いていただけばよろしいのです。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
どのことはない、極めて無事にこれから、高台寺月心院の屯所へ帰って快く、ぐっすりと
寝込むばかりだ―― こういうような事情を、斎藤一が山崎譲に向って、橋上で、自分....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
て不必要で危険な我慢をし無理をする、すれば大抵の病気は悪くなる。そうしていよいよ
寝込む頃にはもうだいぶ病気は亢進して危険に接近しているであろう。実際平生丈夫な人....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
に野営していて、医薬の用意もないので、一週間とたたぬうちに半分の者は病気に罹って
寝込むだろう、と先生はその仮髪を賭けて断言した。 「そういう訳で、」と彼は言い足....
「九段」より 著者:坂口安吾
が当り前だ。ましてや初陣そうそうのことである。ところがこの若者は古狸でも三四年は
寝込むようなきびしい悪評の中で、冷静に、動揺することなく、またしても順位戦に好成....
「神様の布団」より 著者:下村千秋
ました。 お酒を飲み、御馳走をたくさん食べたあとでは、だれでもすぐにぐっすりと
寝込むものです。ことに外は寒く、寝床の中だけぽかぽかとあたたかい時はなおさらのこ....
「大切な雰囲気」より 著者:石井柏亭
オルで洗い清め、常に鋭く光沢を保たしめねばならない。断髪の女性にして二三日風邪で
寝込むとその襟足の毛が二三分延びてくる。すると尼さんの持つ不吉なる雅味を生じてく....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ラッパを通常は将校集会所の入浴場で聞いていた私は、宿に帰れば疲れ切って軍服のまま
寝込む日の方が多かったのである。あのころは記憶力も多少よかったらしいが、入学試験....