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「寡聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寡聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
女の決闘」より 著者:太宰治
典か何かで調べてみて呉《く》れ、と重ねてたのみました。手紙で返事を寄こして、僕、寡聞《かぶん》にして、ヘルベルト・オイレンベルグを知りませず、恥じている。マイヤ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ません。専門の研究家のあいだにはすでにお判りになっているのかも知れませんが、浅学寡聞のわれわれはやはり作者不詳と申すのほかはございませんから、左様御承知をねがい....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
得る――或は創作の余暇を以て公務に従事し得る恩典に浴していたからである。 予の寡聞を以てしても、甲教師は超人哲学の紹介を試みたが為に、文部当局の忌諱に触れたと....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
い。 最近、最も景気がよくて盛んな国、アメリカにどんな画家が輩出しているのか、寡聞な私は知らないのである。アメリカでは映画と広告美術があれば事は足っているかも....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
い。 最近、最も景気がよくて盛んな国、アメリカにどんな画家が輩出しているのか、寡聞な私は知らないのである。アメリカでは映画と広告美術があれば事は足っているかも....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
している人々が多いが、店舗全体の品格とか、顧客の数とその店の広さなどについては、寡聞にして私はまだその数を聞かない。世間にはよくある例ですが、客が混み合ってきわ....
支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
で、張華は考えた。 自分は、いままで随分交友は広い。また学界のことについては、寡聞の方ではないと思う。だが、今の天下にこんな博識にして蘊蓄の深い人物がいるとは....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
手した条を述べて、ひたすら一益の勘気平穏を乞い奉ったのである。 一益は、世にも寡聞の珍事なり、然らば貰って愛蔵することにしよう。と、鷹揚に答えて白木の箱を受け....
みやこ鳥」より 著者:佐藤垢石
龜清の石垣の下の波の上にばかりいるのではないそうだ。それを知らなかったのは、私が寡聞であったからだ。このほど、農林省鳥獣調査の葛精一氏から話を聞くと、東京では大....
小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
作り出したのかも知れない。支那にも何か類似の伝説があるかと思って心がけているが、寡聞にして未だ見あたらない。日本の怪談は九尾の狐ばかりでなく、大抵は三国伝来で、....
雪柳」より 著者:泉鏡花
にしようとした……魔魅の振舞も沙汰過ぎる。聞くからに荒唐無稽である。第一、浅学|寡聞の筆者が、講談、俗話の、佐賀、有馬の化猫は別として、ほとんど馬五郎談と同工異....
間人考」より 著者:喜田貞吉
から仕事しよう」などよく耳にするところである。しかしこれはおそらく新らしい事で、寡聞未だ古くそんな語の使用された事を知らぬ。何方へもつかぬとか、半端だとかいう場....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
そのしかるゆえんをいっそう深く考えしめるのである。 オシラ神の名義については、寡聞未だ確かな説の発表された事を聞かぬ。佐々木君に従えば、姉崎博士は不動尊の原名....
旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
タの子であるということは、実は彼自身の筆に見えるところが唯一の見方である。自分の寡聞なる、未だその以外に何らの史料のあることを知らないのである。彼は文永八年十月....
放免考」より 著者:喜田貞吉
ものが、ことごとく検非違使庁の下部なるもののみか。これらの数多の疑問に対しては、寡聞未だ今日まで一つも研究されたもののあることを知らないのである。 放免囚とは....