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審判官
「審判官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
審判官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自転車日記」より 著者:夏目漱石
しい誰に聞いたって、そんな事が分るものか、さてもこの勝負男の方負とや見たりけん、
審判官たる主人は仲裁乎《ちゅうさいこ》として口を開いて曰《いわ》く、日はきめんで....
「明暗」より 著者:夏目漱石
は思えないよ」
二人の間にこう云って割り込んで来た叔父はその実《じつ》行司でも
審判官でもなかった。
「何だか双方|敵愾心《てきがいしん》をもって云い合ってるよ....
「ふもれすく」より 著者:辻潤
して持っている。ただそれのみ。もし僕にモラルがあるならばまたただそれのみ。世間を
審判官にして争う程、未だ僕は自分自身を軽蔑したことは一度もないのである。 同棲....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
衛と小笹屋の勝七。それには勝負を見届けるものもなくてはならぬ。蓬莱屋の新七がその
審判官を引き受けた。さて、食った。約束のとおり、一人で三十羽、茶漬け三杯、残らず....
「デカルトと引用精神」より 著者:戸坂潤
私の意見をよく判ってくれるだろうと思うからだ。良識と探究とを結びつける人こそ私の
審判官として望ましいのだが、そういう人達は、私が自説を俗語で説いたからと云って、....
「読書法」より 著者:戸坂潤
私の意見をよく判ってくれるだろうと思うからだ。良識と探求とを結びつける人こそ私の
審判官として望ましいのだが、そういう人達は、私が自説を俗語で説いたからと云って、....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
かけたことは断るまでもない。処で試合中、権威ある野球部の意を体した慶応の選手は、
審判官の審判の権威を盛んに覆しては、自分の権威をひけらかしたが、その結果かどうか....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
子達会社――これは英吉利競馬の大元締だ――だの、優劣均衡条件決定者、出発合図人、
審判官、獣医――馬の――、医者――人類の――だのが一々|叮嚀にその住所姓名位階と....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
て、ヨハンネスは、そのあくる日、またあらためてお城へくることになりました。そこに
審判官と評定官のこらずがあつまって、問答をきくことになっていました。はじめの日う....
「理想の女」より 著者:坂口安吾
が、文学は違ふ。文学の言葉は違ふ。文学といふものには、言葉に対する怖るべき冷酷な
審判官がをるので、この
審判官を作者といふ。この
審判官の鬼の目の前では、幻術はきか....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
吾がわれをこそ見出でつれ 君の見出でつるものをわれは知らず ただ我は君をこよなき
審判官とすれば 君によりてこころよろこび わが知らぬわれの わが温き肉のうちに籠....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
あるものが獲得するものだが、彼もその権勢をもって、なにか争いがあればかならずその
審判官になり、帽子を斜めにかぶって、判決をくだした。そのときの彼の態度や声の調子....
「二人の男と荷車曳き」より 著者:香倶土三鳥
、二人に言いました。 「この車のあとを押して下さい。先に疲れた方が負けです。私が
審判官になります」 二人は一所懸命に押しました。それから何里も行くうちに二人は....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
めて考察の足りないのを痛切に感じたのは作者自身であって、世間一般の読者は(文壇の
審判官たる批評家でさえも)作者が油汗を流した人生の観照には全く無関心没交渉であっ....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
な白髪の老人が一人坐っています。その人の事をさにわというのだと聞きました。いわば
審判官みたいな役だろうと思いました。 私は霊媒女の顔を見てまず驚きました。それ....