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審美
「審美〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
審美の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
目次 第一章 人情の碗 茶は日常生活の俗事の中に美を崇拝する一種の
審美的宗教すなわち茶道の域に達す――茶道は社会の上下を通じて広まる――新旧両世界....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が静止したように思われた。ついに、仮面が剥がれて、この狂気芝居は終ったのだ。常に
審美性を忘れない法水の捜査法が、ここにもまた、火術初期の宗教戦争で飾り立てた、華....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
した。 そのころ北岡三五郎という新興成金があった。彼はこの連中の中では珍らしく
審美派であって、儲けた金の一部をもって、元宮様の別邸をそっくり買い取り、それから....
「女性の不平とよろこび」より 著者:岡本かの子
ただ、女は何と云っても、男より、外観美を保たなくてはいけない、これは理屈より
審美的立場から云うのです。で、如何に、挙措を解放するにしても、常に或程度の収攬を....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
の本性上、ことに男子にとっては、自由を欲するものであって、それはまた生活精力上、
審美上、優生学上の機微とからまり、自然の不思議な意志が織りこまれているものである....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
9 「なるほど」と私は心の中で云った。 「従来の美学から云う時は、これは将しく非
審美的の顔だ。女や子供には喜ばれまい。だがしかしこの顔こそ、本当の人間の顔ではな....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
を眺めていた。 穢らしい子供が、穢らしい牛を、臆面もなく追って行くのが、彼女の
審美性を傷付けたらしい。 「無作法ではないか、外をお廻り」 すると李白は声に応....
「俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
から、実際は子供の時から、家庭、学校を通じ更に社会的な生活を通じて、一種の声の「
審美学或は心理学」とでもいうものが、各個人の声を、無意識に鍛えるべきであつて、文....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
遺産として残る様になったか、其解き棄てになった不審が、いつまでも、民族の宗教心・
審美観などといえば大げさだが、何かのきっかけには、駭然として目を覚ます、そう謂っ....
「想像と装飾の美」より 著者:岸田劉生
て日本画具使用法改良研究者に属する人である。但しかくの如く、「美」を知らぬ人の「
審美」によって出来た画具使用法が如何に改良されても、本当の画家にとって有難いもの....
「衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
も大切でありますが、また食器の選び方も大切であります。食器を見るには、そのひとの
審美眼で選ぶのであります。すべて当を得た食器を用いないと、引き立ちません。楽しみ....
「世界の「料理王逝く」ということから」より 著者:北大路魯山人
ういう意味において、日本の今の料理界は淋しい。まして日本料理は、美術的であるから
審美眼が要る。また、食品材料の品種がむやみに多いから、これをいちいち見分ける体験....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
る大精神と等しく、彼もまた本能的に、そして深刻に一個の芸術家だったのである。この
審美的性質こそ一方で彼の哲学認識に大を加え、他方で彼を最高著述家たらしめたのであ....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
れを中心に茶人としての勉強をして貰いたいからである。 完成したお茶事の構想から
審美の感覚をのけものにしては、お茶道は全部崩れもすれば嘘にもなるのである。まった....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
風はない、しかし皆サッ/\と歩いている。 このモダーンガールというものの好みの
審美的考察は如何、兎も角その美しさの種類は、「洋風」の美しさが基本となっている。....