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「寮生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寮生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
したし、五年に進級せず、四年修了のままで、東京の高等学校に受験して合格し、すぐに寮生活にはいりましたが、その不潔と粗暴に辟易《へきえき》して、道化どころではなく....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
そや。いちばん下手や」 「酋長の娘」が済み、あと五つ六つの仮装行列があってから、寮生の嵐踊《ストーム》が行われた。百人ほどの寮生はいずれも赤い褌一つの裸で、鐘や....
語られざる哲学」より 著者:三木清
に到達する準備をした。哲学的学科への没頭は私によき反省の機会を与えた。高等学校の寮生活は、最も感謝すべきことには私の浪曼的を解放させて、英雄的なるもの、剛健なる....
雑沓」より 著者:宮本百合子
ゆすりながら、 「――家から通えるんだもん」 「そりゃそうだけどさ――順ちゃんは寮生活をして見たいとは思わない」 「特別やって見たいとは思わない」 宏子は暫く....
猿面冠者」より 著者:太宰治
も辱かしめられた。 彼が夕食をとりに寮の食堂へ、ひとあし踏みこむや、わっという寮生たちの異様な喚声を聞いた。彼等の食卓で「鶴」が話題にされていたにちがいないの....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
は朝夕打寄って話などもするから別に心細くもなかった。この昌平学校へ段々入って来た寮生でその後世間に知られている人を少しばかり挙げると前にもいったが、薩州藩では黒....
学生と読書」より 著者:倉田百三
うして読んだ。とぼとぼと瞬く灯の下で活字を追っていると、窓の外を夜遊びして帰った寮生の連中が、「ローベン(蝋燭の灯で勉強すること)はよせ」「糞勉強はやめろ」など....
次郎物語」より 著者:下村湖人
だった。 六月末頃になって、恭一からはじめてかなり分厚な手紙が来た。それには学寮生活の様子がこまごまと記してあり、 「ここでは舎監と生徒との関係よりも、生徒相....
次郎物語」より 著者:下村湖人
り打ちやめなかった。そして、相変わらず板木に眼をすえ、 「ぼくたち、学生時代の学寮生活を自治だなんていって、いばっていたものですが、本気にやろうとすると、実際む....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
それは上級生の運動家で、男色家で、校内で一番幅を利かせていた野蛮な、横田という寮生を、吉本という通学生の硬骨漢が発頭になって、同級生一同とはかって校庭でリンチ....
いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
とにかく、将来軍人として身を立てる覚悟で、おおむねドイツ式を採り入れたこの学校の寮生活をつづけていたのである。もちろん、中学校程度の学課のほかに、実課(或は術科....
」より 著者:織田作之助
ボルであった。寄宿舎も自由寮という名がついていた。 私はその名に憧れて自由寮の寮生になった。ところが自由寮には自治委員会という機関があって、委員には上級生がな....
智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
明治十九年に生れ、土地の高女を卒業してから東京目白の日本女子大学校家政科に入学、寮生活をつづけているうちに洋画に興味を持ち始め、女子大卒業後、郷里の父母の同意を....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
なって畠を打つほど零落するのは普通でない。「小説家」という文はわる達者である。「寮生活」も多少軽薄也。しかも両篇とも僕の文に似て居るから慚愧の至りだ。これにくら....
悪魔の弟子」より 著者:浜尾四郎
われわれの学生時代を、中学を出て次の難関を突破した頃のあの涙ぐましい感激の時代、寮生生活の時代を回想して下さい。 われわれは親友でした。或いは親友以上のものだ....