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寮舎
「寮舎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寮舎の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「いのちの初夜」より 著者:北条民雄
ははは、ではこちらへいらしてください」 と廊下の方へ歩き出した。 木立を透して
寮舎や病棟の電燈が見えた。もう十時近い時刻であろう。尾田はさっきから松林の中に佇....
「行人」より 著者:夏目漱石
つけたそうです。父も母も生れない先の姿になって出て来いと云ったそうです。坊さんは
寮舎に帰って、平生読み破った書物上の知識を残らず点検したあげく、ああああ画《え》....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
、この物語はこれにて擱筆します。もし諸君が人々の消息を知りたければ六年前に一高の
寮舎にありし人について聞くがよい。青木千三と柳光一はどの室の窓からその元気のいい....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
寄宿舎の風かと思うようにもなった。これはまことに不幸なことで、男ばかりの殺風景な
寮舎の生活は決して健全なものではなかったのである。 やがて私は松本の中学校に入....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
と縮め、いよいよ俯向《うつむ》いてしまった。 と、片側の赤|煉瓦《れんが》の、
寮舎――ニコライ寺の学寮――の窓から、讃美歌が洩《も》れて来て、オルガンの合奏も....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
私は二十日ほどおくれて参ります。私は、少し都合があって妹とは別れて住みます。妹は
寮舎に、私はどこか郊外に下宿でもいたしましょう。まことにごめんどうですが、どこか....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「お師匠さまお師匠さま、たいへんですよ、来てごらんなさい」 欄の下から呼ぶと、
寮舎の端にある一室から、お通は机へ筆をおいて、 「なんですか」 窓を開けて顔を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の中心に祇園精舎にならった毘盧遮那仏の本堂をすえ、塔、楼閣、講堂、山門、七十七の
寮舎、八十四|間の外廊、鐘楼、輪蔵、池泉、橋、そのほか、景勝の所には亭や書院を配....