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「寵幸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寵幸の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三浦右衛門の最後」より 著者:菊池寛
く彼自身だけであったかも知れない。実際、右衛門にはなんの罪もないのだが、右衛門の寵幸《ちょうこう》と今川家の退廃とが同時に起ったので、単純な世人はその前に因果関....
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
杯を重ねていた。 京からはるばると召し下した絹野という美女が、この頃の忠直卿の寵幸を身一つにあつめていた。 忠直卿は、その夜は暮れて間もない六つ半刻から九つ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
パンカステの麗容に目が眩《くら》んでからだ。パ、それより王の最愛の妾となり、三千寵幸一身に集まり、明けても暮れても王の涎《よだれ》を受け続けた。それもそのはず、....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
りに、猫は犬と違って児供に弄られるのを煩さがるものだが、二葉亭の家では猫は主人の寵幸であって児供が翫弄にするのを許さなかった。児供の方でも父の秘蔵を呑込んで、先....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 董貴妃は深窓にあるうちから美人の誉れがあった。召されて、宮中に入り、帝の寵幸をたまわってから、やがて身は懐妊のよろこびを抱いていた。 彼女は董承の娘で....
私本太平記」より 著者:吉川英治
案内でそぞろ黒木の御所へ登って行く自分を知れば、ほかの妃たちがきっと今夜の自分の寵幸を妬ましい眼で眺めるにちがいない。 小宰相はそれを意識し、また帝のやさしい....
私本太平記」より 著者:吉川英治
う想いを率直に忠顕へ洩らしただけのことである。もしこの勾当の内侍がみかどにとって寵幸もただならぬ愛妃であったとしたら、それをねだッた自分はいとも罪深い者になろう....