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「寸尺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寸尺の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
島原の乱」より 著者:菊池寛
、鍋島勝茂に向って、「公等は皆陣を布いて柵を設けて居る。我等は軍目付の故をもって寸尺の地もないが、愚息|職信始め従士をして柵を結ぶ事を学ばしめたいから」と云って....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ついた小袖に、鞣皮《なめしがわ》の襷、仙台平《せんだいひら》の袴を穿《は》いて、寸尺も文之丞と同じことなる木刀を携えて進み出る。両人首座の方へ挨拶《あいさつ》し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
暫く考えていましたが、 「同じようなものでしょう、眼をつぶっていても、思う通りの寸尺に切ろうと思えば切れますからね」 「そんなことがあるものでしょうか……」 ....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
るかも知れぬ。たとえば英国の王立学士院では英国一流の学者を網羅してあるが、彼らの寸尺貫目《すんしゃくかんめ》を測ると平均人よりはるかに以上に当たっている。この点....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
器たんとはいけぬ俊雄なればよいお色やと言わるるを取附きの浮世噺初の座敷はお互いの寸尺知れねば要害|厳しく、得て気の屈るものと俊雄は切り上げて帰りしがそれから後は....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
本のままに再建する事もありうるとの強弁もなしえられないではない。ことにその柱間の寸尺の如きは、よしやそれが果して大化以前の尺度によって設計せられたものであるとし....
長崎の鐘」より 著者:永井隆
ろうとして、何をあわてる必要があろう。「縹渺《ひょうびょう》」ここにおいて肉体は寸尺の活動の余地を有しないが、精神は天地宇宙の間にひょうびょうと流れゆくのだ。あ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ずぼんの寸を取れ。」 ブランデル 服屋に好くそう云わなくちゃいけないぜ。寸尺を間違えないようにして、 笠の台が惜しけりゃあ、 ずぼんに襞の出来ないように....
山の人生」より 著者:柳田国男
のたけ二丈余とある。ただし人恐れてあえて近づかず。ついに海上に漂い去るといって、寸尺は測って見たのではなかった。しかも二丈余というのはかねてこの地方で言うことと....
母の手毬歌」より 著者:柳田国男
って長い布が織れるが、下手にあらあらしく太く取ってしまうと、地の厚い布はできても寸尺は足りなくなるのである。木綿が日本にふきゅうするまでは、麻布を着ぬ日本人は一....