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寸陰
「寸陰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
寸陰の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
と、玉川上水のあとである一筋の小川を距てて向い合っていました。どっちかと言うと一
寸陰気な、そして何となく坊主頭に寒い風が当るともいったような感じのするところでし....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
ねばならぬ、世話になった叔父へも報恩《おんがえし》をせねばならぬ、と思う心より、
寸陰を惜んでの刻苦勉強に学業の進みも著るしく、何時の試験にも一番と言ッて二番とは....
「学生と読書」より 著者:倉田百三
性を少しく買いかぶっているかもしれない。 生と観察との独自性を失わない限りは、
寸陰を惜しんで読書すべきである。すぎた多読も読まないより遙かにまさっている。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、先を急ぐように、御室道をひがしへ、足の迅い一個の旅人となっていた。 彼の旅は
寸陰のまも惜しんで、ほどなく海道の名古屋、岡崎から幡豆郡へはいり、故郷三河の一色....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
考えない。どっちが見たものもほんとだと思う。 なにしろ、心ぼそい時間のなさだ。
寸陰も惜しまれてくる。暮れ迫るままに深まる物のあいろは、陰翳の美を見るにはよく、....