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「寺参り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寺参りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じろじろと小娘をながめていましたが、やがてずばり右門流でした。 「そなた、きょう寺参りに行きましたな!」 「えッ――」 というように、ぎょッとなったのを押えて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
引き取られてしまったのである。しかも二人の縁は切れないで、お近は柳島へ行った後も寺参りや神詣《かみもう》でにかこつけて、ひそかに佐藤と逢曳《あいび》きを続けてい....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
べりをしないとも限りませんから、実は女房にも隠して居りましたが、去年の十月、娘が寺参りながらここへ参りました時に、女房はちょうど留守でございまして、わたくしと差....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
を見て貰って……。それから両国の川へ行ってお念仏を唱えて……。これから何処へかお寺参りにでも行くのかね。はは、お若けえのに御奇特《ごきどく》なことだ」 お光は....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ず毎日かせぎに出ています。そうして、商売を早くしまって、帰りにはきっとおふくろの寺参りに行っているそうで、長屋の者もみんな褒めていますよ。それにね、長屋の奴らは....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「おうい。出るよう」 船頭は大きい声で呼ぶと、小児の手を曳いたおかみさんや、寺参りらしいお婆さんや、中元の砂糖袋をさげた小僧や、五、六人の男女がおくれ馳せに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
るか、また彼女をたずねて来た者があるかと詮議すると、お定は毎月一度ずつ千住の方へ寺参りにゆくほかには滅多に何処へも出かけたことはないらしい、訪ねて来る人も殆ど無....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
丁稚一 そんなに草履をパタパタさせな。 丁稚二 たくさんな人だね。 丁稚一 皆お寺参りだよ。 丁稚二 見せ物の看板でも見て行こうか。 丁稚一 (ちょっと誘惑を感....
風流仏」より 著者:幸田露伴
大黒の傍に下らぬ雑談には夜の更るをも厭い玉わざるにても知るべしと、評せしは両親を寺参りさせおき、鬼の留守に洗濯する命じゃ、石鹸玉|泡沫夢幻の世に楽を為では損と帳....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
もう一息で、頂上の境内という処だから、団扇太鼓もだらりと下げて、音も立てず、千箇寺参りの五十男が、口で石段の数取りをしながら、顔色も青く喘ぎ喘ぎ上るのを――下山....
南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
はい」と云ったが吃驚して、民弥は老人の顔を見た。「よいお天気でございます」 「お寺参りでございますかな」こんなことを云いながら、老人は並んで歩き出した。 「あの....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
目の五月頃のことでした。さっきから問題になっている曽田屋の娘、お政とお時の姉妹が寺参りに行くとかいうので、髪を結い、着物を着かえて、よそ行きの姿で普請場へ行った....
」より 著者:岡本綺堂
二 新堀|端に龍宝寺という大きい寺がある。それが和泉屋の菩提寺で、その寺参りの帰り途にかの大鯉を救ったのであると、梶田老人は説明した。鯉は覚悟のいいさ....
平造とお鶴」より 著者:岡本綺堂
帰りました。それから八月の末になって、平造はまた参りましたが、あいにくわたくしは寺参りに行った留守でございまして、お鶴と二人で話して帰りました。 その時に娘と....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
れて、何とも詞を挿む勇気が無かった。 「それから初七日の日に、親類一同が式の如く寺参りに行くと、祖父さんの墓は散々に掘り返されて、まだ生々しい死骸が椿の樹の高い....