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対位法
「対位法〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対位法の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
んなものをお気になさるようじゃ、もう一人|死霊がふえた訳ですわね。ですが、貴方の
対位法的推理にぜひ必要なものなら、なんとか捜し出してまいりましょう」
法水がし....
「生ける人形」より 著者:寺田寅彦
人形の演技は決してこの音楽のただの伴奏ではなくて、聴覚的音楽に対する視覚的音楽の
対位法であり、立派な合奏である。もっともこの関係は歌舞伎でも同様なわけであろうが....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
えらるべきものである。それがモンタージュによって互いに対立させられる関係は一種の
対位法的関係である。前のショットの中の各要素と次のショットの各要素との対位的結合....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
雑である。各句にすでに旋律があり和音があり二句のそれらの中に含まれる心像相互間の
対位法的関係がある。連歌に始まり俳諧に定まった式目のいろいろの規則は和声学上の規....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
は純粋に主観的である。然るに形式音楽の態度は、楽曲の構成や組織を重んじ、主として
対位法によるフーゲやカノンの楽式から、造形美術の如き荘重の美を構想しようとするの....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
養を土台にして、その作品に美と獣性、淫蕩と清純な愛、我慾と献身という風な二元的な
対位法を使い、ロマンティックな荘重さ、熱烈さ、高揚で、文体を整えることも出来なか....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
フの他の作品については、どの新聞も大差なく、わずかに数行の批評のみだった。「……
対位法の知識。錯雑せる手法。霊感《インスピレーション》の欠乏。旋律《メロディー》....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
して新しいリュトランが、激しい論争が、当時音楽家らを両軍に分かっていた。すなわち
対位法軍と和声軍と。ちょうど大ブーチャンと小ブーチャンとのように、一方は音楽は水....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ほうが悪いのだ。公衆は、君たちの黄昏《たそがれ》の芸術に、調子のよい神経衰弱に、
対位法的な衒学《げんがく》趣味に、飽いてしまってるのだ。生活が野卑なものであろう....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
て、家庭生活を映画的な画幅中に物質化することは、彼の好まないところだった。それは
対位法主義の偉い作曲家がやる博識幼稚な遊戯のように思えるのだった……。彼は人物を....
「私の若い頃」より 著者:宮城道雄
洋の有名な曲であったりした。私はこのレコードを聞いている中に、箏の曲にも和声や、
対位法を取り入れたいと思って、箏の四重奏などいろいろ試みた。 人は一心にやって....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
み方も、それから文脈も、文章もそれらのテンポも、それから、ひさ夫婦と加代子夫婦の
対位法風の処理のしかたも、古い。それが私のセンスに抵抗を感じさせる。「時代」を感....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
ons Lehre, 1832. イグナッツ・フォン・ザイフリート――『全低音と
対位法と作曲法とのベーートーヴェンの習作』(一八三二年) 〔W. de Lenz....