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対価
「対価〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対価の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
係を考察するためには、これら種々の特殊な制約を全く離れて、両者の縞模様としての絶
対価値について判断がなされなければならない。なお、縦縞のうちでは万筋《まんすじ》....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
ぬ何物かを得ようとするのである。けれども、これ等の心の過程は、信子の美に、殆ど絶
対価値を置いている正隆にとって、決して復讐的なものでないどころか、些の、冷淡さも....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
深めるばかりで、自分が犯人である事を主張すればする程、その犯人が立つ安全地帯の絶
対価値が高まって行くばかりである。しかもこの錯覚に引っかかる度合いは、相手の頭が....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
ぬ。その息子が法主になっていようがいまいが、彼には自然的な或いは寧ろ偶然的な、絶
対価値がある筈だ。生物的な関係がそこに実在してるのだから、之を疑ったり何かするこ....
「婦人改造の基礎的考察」より 著者:与謝野晶子
思います。例えば芸術のための芸術とか、良妻賢母のための良妻賢母とかでは、それの絶
対価値を定めることが出来ません。芸術至上主義や母性中心主義が中途半端なものであっ....
「深く静に各自の路を見出せ」より 著者:宮本百合子
混同した我等の不安、混迷になってしまうのである。 人は、忽ちその一事実の上に絶
対価値批判を組立てようとする。或る概論の実証とし、また反証としようとする。 平....
「神田を散歩して」より 著者:寺田寅彦
限らないが、そういうものは論外である。ほんとうの宣伝ならば、宣伝さるる事がらの絶
対価値に対する強い信念があっての上での事に相違ない。そういう信念があった上でそれ....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
加せられ得よう。
(五)しからば、貨物について、その交換価値について、かつその相
対価格を左右する所の法則について、語る際には、吾々は常に、人間の勤労の発揮によっ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
して大きい場合には、それはもっと大きい額に分割されるであろう。何人も自己の労働の
対価として十分の量の食物を受取らなければ、これを交換しないであろう。労働者の生活....
「日記」より 著者:宮本百合子
ん岡部さんと云われる。どうしてそんなにあの人の言に信を置くのか。あの人の評価に絶
対価を置くのか、矢張り女の人だと思う。 始め、彼から話を聞き、Aが、私にそその....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
至は芸術のある一つの特殊な匂いとか感触とか傾向とかいったものが、それほどまでに絶
対価値を付与されて、いわば絶対の「美」として立てられるようになったとき、そういう....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ノ法印の献言で、新政府では、発行早々とかく市民の間で軽侮されている楮幣の流用と絶
対価をここで徹底させるため、楮幣拒否のかどで捕えた入牢中の者をみな、見せしめのた....