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「対処〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

対処の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三十歳」より 著者:坂口安吾
の人間でもあるのだ。なぜそれだけの人間として、矢田津世子の凡庸な虚栄につゝましく対処し、うけいれることが出来なかったのだろう。 私はつまり思いあがっていたのだ....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
たまたま私みたいなヒヤカシの風来坊が現れる、これも浮世のならひですから、風来坊に対処してイキに捌く、これも亦学のネウチなんだなア。学問は救ひでなきやいけません。....
戦争論」より 著者:坂口安吾
築をたてれば、すむことではないか。何が、天災であるか。こりることを知らず、それに対処する努力と工夫を知らず、昔のまゝに、ほッたらかしておけば、天災は当然じゃない....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
を治す精神病院というものが確立されているが、因果モノは人間の領域ではない。これに対処するには教育という根本問題があるだけで、因果モノや迷信を治す病院などはないの....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
用者であるから、なさけない。伊藤整の方が、よほど冷静で中正を失くしていない。法に対処した態度に於て、アベコベの結果を見せている。「チャタレイ夫人の恋人」がいかよ....
便乗型の暴力」より 著者:坂口安吾
馬精神も加っているらしい。 こういう便乗型の暴力は理論以前の原始世界で、これに対処し解決を与えるものは理論である。今のはこれであったと公正に判断して、冷静を失....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
愚人の夢か諦めである。不均衡、不安定、ガサツなのが人間関係の定めであろう。それに対処することによって、いつも何かにためされているのが人間だ。 利巧だけがためさ....
裏切り」より 著者:坂口安吾
何分間も奴めの顔を睨みつづけていました。奴めはいちはやく気がついた様子でしたが、対処の策が定まるまで気づかないフリをしていました。彼は急に慌てたフリをして、顔を....
政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
この根本を、しつかり把握しさえすれば、現在我々が直面しているもろもろの事態に対処して行くうえに、おおむね誤りなきを期することができるはずである。たとえば、今....
土の中からの話」より 著者:坂口安吾
められ通しの農民には、上からの虐待に応ずるには法規の目をくぐるという狡猾の手しか対処の法がないので、自分が悪いことをしても、俺が悪いのではない、人が悪くさせるの....
露の答」より 著者:坂口安吾
に異なりません。 生憎私の宙ブラリンの教養はこういう唐突な古代史の人々の生活に対処し得る訓練が欠如しておるものですから、多分私の驚きが鏡の如く純潔な太郎丸氏に....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
タク奉仕を開業している有様だ。彼らは思想も設計も持たず、ただ敗戦後の焼跡と混乱に対処してドサクサまぎれの出たとこ勝負をやったお方にすぎないのである。共産党はそう....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
をかかえて窓から逃げた。この辺の観察や記憶の角度は映画的である。彼は不幸な犯罪に対処して、追想するに映画の手法しか身についていなかったのかも知れん。しかし、とに....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
家の出来事にしてもいたましい出来事であることにも変りはない。 華頂博信氏は事に対処して立派であったと云える。こういう出来事に当って、華頂氏の立場におかれた人間....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
置くときは、外の本当の敵に向ったとき、もはや演習済みですから、大変楽です。その敵対処置を知っていてぴしぴしと節に当った処置が出来るのですから、反省の深刻なのは懺....