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対比的
「対比的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対比的の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
神の個人的傾向を表わしていて、儒教という姿で現われている北方シナの社会的思想とは
対比的に相違があるということである。中国はその広漠たることヨーロッパに比すべく、....
「全体主義への吟味」より 著者:宮本百合子
つく未訓練な乗客の重量である。その通りのことが生じて来る。批判は発展的にされず、
対比的にされる。ああではない、だからこう、と、一方へぐっと傾く。これまで、民衆を....
「次が待たれるおくりもの」より 著者:宮本百合子
における善意ある緊密さに、統一をもって滲み出しており、その面でも「贋金つくり」と
対比的であると感じられる。心をとらえて真面目にする力はそこから湧いていると思われ....
「漱石の「行人」について」より 著者:宮本百合子
ている。漱石の作品のなかでは、偽りを未だ知らない若い女の可憐さが才走った女たちと
対比的に描かれているが、人妻となっている女が、周囲と自分の偽りを捨てて本心に生き....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
のがあった。 同じ時に、上田広の「鮑慶郷」という小説が発表された。火野の文章と
対比的に世評に上ったが、前者が生々しい戦場の記録として多くの感銘を与えたに反して....
「婦人作家」より 著者:宮本百合子
営にのこり、その後、プロレタリア文学運動に沿って歩みながら、常に、『ナップ』とは
対比的な立場に自身をおいて、「独特」さを示そうとしている婦人作家として経て来た。....
「若き世代への恋愛論」より 著者:宮本百合子
うちにまたなかなか複雑な型《タイプ》の類別が生じている。男の貞操とか女の貞操とか
対比的によく問題となってきている。これまで、男といえば菊池氏流に、貞操というよう....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
持、もっともっと云いたいことで喉がつまったような気分でふくれて立っていた様子とが
対比的に浮んで来て、独特のユーモアを感じ、思わず胸の中を一抹の微笑が流れた。そし....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
支那趣味として日本の諸賢に接触されている範囲の支那文化の特長と日本の文化の特長を
対比的に話し、「芸術というものは決して大衆に判るもんじゃありませんよ」(日本語で....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
て良種であるのだそうです。こんな塩梅で一度に二頭の狆を坐敷に置いたようなことで、
対比的に自然研究したようなわけで、随分狆ではおかしいほどに細かい処を見たものであ....