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対決
「対決〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対決の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
んなに美しく見えるのかと思われるくらいだった。 「おれはいま生れてはじめて、女と
対決しているのだ!」 章三はその女の顔をじっと見つめながら、そう思った。 九 ....
「鯉魚」より 著者:岡本かの子
んことには判らん。これは一つ昭公と大衆《だいしゅ》と法戦《ほっせん》をして、その
対決の上で裁くことにしよう。早速《さっそく》、鐘を打つがよろしい。双方《そうほう....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じゃ、いっそことのついでに仙市座頭を呼びよせて、無実の罪を着せようとした一件を
対決させてみせようかッ」 それまでぴしぴしと右門流にたたみかけられたのでは、い....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
絶対に行けないって頑張るんです。そこで裁判長から、証人に対して時間の点や、被告と
対決さしてその人相に見誤りはないかなぞと念押しがあり、検事さんと弁護士の押問答が....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
続行されて、いよいよ、黒死館における神秘の核心をなすと云われる、三人の異国楽人と
対決することになった。
三、莫迦、ミュンスターベルヒ!
一同が....
「わが思想の息吹」より 著者:坂口安吾
伝を書くには、書くべき文学的な意味があり、私の思想や生き方と、私の過去との一つの
対決が、そこに行われ、意志せられ、念願せられているという、それを理解していただき....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
に来やがったじゃないか。そんとき、文学芸者の小キンちゃんが文学相撲の五郎ちゃんに
対決しようてえので、論戦がありましたよ。小キンちゃんの曰くサルトルはいかゞ、てえ....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
的に十一通の檄文を書いて、幕府の要路及び代表的宗教家に送って、正々堂々と、公庁が
対決的討論をなさんことを申しいどんだ。 これは憂国の至情黙視しておられなかった....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
することを忘れていた。彼が警察へきたとき、ちょうどオタツとナガレ目の第何回目かの
対決中であったから、彼はのぼせて、道々言い含められたことを忘れたのかも知れない。....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
も、一方、それほどの深い意味をもたせずに、ただ、古代悲劇が、人間と神乃至運命との
対決を主題とするのに反し、すべて人間と人間との関係には、もはや「悲劇」はあり得ず....
「能面の秘密」より 著者:坂口安吾
た様子であった。 辻は当局の発表なぞはもう問題にはしていない。直接邸内の人々に
対決するのだ。まず女中からというのが記者常識の第一課だから、三人の女中に個別対面....
「犯人」より 著者:坂口安吾
ないほどだったが、毛里は寸刻の休みも与えてくれなかった。ただちに花井を連れてきて
対決させたのである。 「そんなことを云った覚えはないです」 と、花井は狂気のよ....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
アフレコを行うというややこしい形式を試みてドストイエフスキイにヒントを得た人間の
対決の可能性を追究し、同時に、近代小説の形式的可能性をデフォルムした。が、サルト....
「文学的饒舌」より 著者:織田作之助
と、うぬぼれている。この僕の考え方はまちがっているかも知れない。しかし「縮図」に
対決するには、もうこの一手しかない。僕はこんどの読売では、今まで一時間足らずで書....
「私の文学」より 著者:織田作之助
見極めてこれを表現しようと思っている。そしてまた、私をそうさせた外界というものに
対決しようと思う。これらは、文学でのみ出来る仕事だからだ。この点、私は幸福をすら....