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「対流〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

対流の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
には伸子の不在証明を認めさせた、また、現象的に云うと、それが、上空へ上った飛沫に対流を起させたのだよ。何故なら、1から4までの順序を考えると、一番最後に上った飛....
とんびと油揚」より 著者:寺田寅彦
てなんでもないことである。 たとえば長方形の水槽の底を一様に熱するといわゆる熱対流を生ずる。その際器内の水の運動を水中に浮遊するアルミニウム粉によって観察して....
日常身辺の物理的諸問題」より 著者:寺田寅彦
ち上がる様子がちがうので、その湯げの立ち方で温度のおおよその見当がつく。これには対流による渦動の問題がある。また半ば満たした金だらいの中央にコップの水を注入する....
自然界の縞模様」より 著者:寺田寅彦
ものが何であるかと考えてみる際に、いちばん手近なものとして気のつくのは、液の熱的対流によって生ずる週期的円筒形|渦流である。ともかくもこの場合に著しい対流の起こ....
銀座アルプス」より 著者:寺田寅彦
ては去年の事が十年前のようにも思われる。ひとつながりの記憶の蛇形池の中で「記憶の対流」とでもいったようなものが行なわれるらしい。 第三線にはかなりの幅がある。....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
に暖まった甕の水が夜間の放熱で表面から冷え、冷えた水は重くなって沈むのでいわゆる対流が起こる。そのおかげで水が表面から底まで静かにかき回され、冷却されると同時に....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
情詩《じょじょうし》的情操(情緒)と叙事詩的情操(権力感情)とが、人文に於て常に対流することは、前章に述べた通りである。実に文芸の歴史は、この二つの感情の反復と....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
実験に煙草の煙を使ったことはしばしばあった。ことに空気を局部的に熱したときに起る対流渦動の実験にはいつもこれを使っていたが、後には線香の煙や、塩酸とアンモニアの....
物理学実験の教授について」より 著者:寺田寅彦
ことになる。例えば天秤で重量を測るにしても、箱の片側に日光が当って箱の中の空気の対流を生じたり、腕の比が変ったり、蓋の隙間から風がはいったり、刃のところに塵がた....
科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
ンスは今や過負荷のために鉄心はウンウン呻り、油はジュウジュウとあぶくを湧き立てて対流をはじめ、捲線の被覆は早くも黄色い臭いをあげて焦げつつあった。尤もこの勇敢な....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
オフェリヤの頭上には、その輪廓なりに、気洞の円柱が出来てしまう。すると、それには対流の関係で、下行する気流が起る道理だから、当然頭上の金雀枝の花弁はあたりに散ら....
」より 著者:中谷宇吉郎
支配されるもので、此処ではそれらの詳しい点にはふれない。とにかく温い水蒸気が自然対流で上層へ昇って行き、かつ風によって異る地点に運ばれて行って、気温の十分に低い....
雪を作る話」より 著者:中谷宇吉郎
さに置いて、その下に水を入れた器を置いて見た。水蒸気はその水面から蒸発して自然の対流で上方へ昇って銅板の面に凝結するのである。こうして見ると銅板の面からちらちら....
雪雑記」より 著者:中谷宇吉郎
る中《うち》に、それは手の暖みによる輻射熱《ふくしゃねつ》と手で暖められた空気の対流とによることが分ったので、手袋をはめることによって難なく解決された。手袋を手....