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対角
「対角〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
対角の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「美少女」より 著者:太宰治
が無いでもないが、問題は、この老夫婦に在るのではない。問題は、別に在るのだ。私と
対角線を為す湯槽の隅に、三人ひしとかたまって、しゃがんでいる。七十くらいの老爺、....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
、上面は異性的特殊性を表わす。八個の趣味を八つの頂点に置く。上面および底面上にて
対角線によって結び付けられた頂点に位置を占むる趣味は相《あい》対立する一対を示す....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
を考察する時にも、極めて習慣的な外面的な概念に捕えられて、その真相とは往々にして
対角線的にかけへだたった結論に達していることはないだろうか。 人は愛を考察する....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
した。驚いたのは、そればかりではありません。細田氏の屍の側には四角なテーブルが、
対角線のところから三角形をなして真二つに割れて転っているのでした。 私ははげし....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
尽きるものではない。一より九に至るの数を九格正方内に一つずつ置いて、縦線、横線、
対角線、どう数えても十五になる。一より十六を正方格内に置いて縦線、横線、
対角線、....
「映画雑感(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
来る呼吸のおもしろさであると思う。たとえば拍手している多数の手がスクリーンの上に
対角線状に並んで映る。それ自身としてはくだらないものである。これが插入の呼吸で実....
「一坪館」より 著者:海野十三
源一はアメリカ軍人の簡易生活におどろきながら、少佐のハンモック吊りを手つだった。
対角線にハンモックを吊った。なるほど、そのように吊ると、長い少佐のからだも入るで....
「金属人間」より 著者:海野十三
ぐには見つからなかった。 この部屋の、博士がいま腰をおろしているのと、ちょうど
対角線上の隅《すみ》にあたるところに、一部に黒いカーテンがおりていた。それを開い....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
して大きくはない。 私は今日では三木思想に決して同意出来ないものであり、或いは
対角線的な対立をなすものかも知れないと思っているが併し三木思想の有つ時代的意義に....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
グレーと置去り人とをつれて出発し、あの松の樹のそばの近くにいられるようにと、島を
対角線に突っ切って進んで行った。けれども、間もなく私たちの方の一行が先に進んでい....
「幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
ないで、室の中を歩き出した。真中にある机を足先ではねのけて、八畳の室の隅から隅へ
対角線を、しきりなしに往き来した。隅でぐるりと一廻転するのが、初めは何だか変だっ....
「失策記」より 著者:豊島与志雄
相手が動こうとしないので、こちらから動いてしまった形だ。こうなると、四角な卓子の
対角線を通じての対坐だから、人間的な話が出来ようわけはない。――どうも日本座敷は....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
へはいったら、馬場は部屋の隅の机に頬杖ついて居汚く坐り、また太宰という男は馬場と
対角線をなして向きあったもう一方の隅の壁に背をもたせ細長い両の毛臑を前へ投げだし....
「名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
角の都市の美観を犠牲にするとはげにも残念至極なことではないか。 その日本銀行と
対角線的位置にあるのが、旧伊藤呉服屋、今は栄屋と称する食料品専門の販売店である。....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
というにある。 しかし、彼は考えた。大阪市は高速度鉄道も持たず、市を斜めに切る
対角線道路も持っておらない。すべての道は九十度の角で結びついている。すなわち、都....