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「寿命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

寿命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二人小町」より 著者:芥川竜之介
上げながら)ではどうか助けて下さい。五年でも十年でもかまいません。どうかわたしの寿命《じゅみょう》を延ばして下さい。たった五年、たった十年、――子供さえ成人すれ....
星座」より 著者:有島武郎
には帰ってこないかもしれないのだ。清逸は慌《あわ》てて机の前に坐ってみたが、灯の寿命はもう五分とは保つように見えなかった。芯をねじり上げてみた。と、光のない真黄....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
水を注いでから、前に蹲《つくば》って心のゆくまで拝んだ。真《しん》に情ない訣だ。寿命で死ぬは致方ないにしても、長く煩《わずら》って居る間に、あア見舞ってやりたか....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ないであろう。もちろんこの数字は余り当てにはならないものであってただ一つの天体の寿命の概略の程度を示すにすぎないのである。 我らの太陽ぐらいの大きさの天体が二....
朱日記」より 著者:泉鏡花
「尋常、尋常ごとではござりません。」と、かッと卓子に拳を掴んで、 「城下の家の、寿命が来たんでござりましょう、争われぬ、争われぬ。」 と半分目を眠って、盲目が....
顔の美について」より 著者:伊丹万作
顔の美について 伊丹万作 人間が死ぬる前、与えられた寿命が終りに近づいたときは、その人間の分相応に完全な相貌に到達するのであろうと思....
春の潮」より 著者:伊藤左千夫
「ウムどうぞま、そうしてくろや。お前に浮かぬ顔して引っ込んでいられると、おらな寿命が縮まるようだったわ」 中しきりの鏡戸に、ずんずん足音響かせてはや仕事着の....
天守物語」より 著者:泉鏡花
の蜜、蟻の甘露、諸白もござります、が、お二人様のお手鞠は、唄を聞きますばかりでも寿命の薬と承る。かように年を取りますと、慾も、得も、はは、覚えませぬ。ただもう、....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
まいが、東京の君の内では親御はじめ、 晃 むむ。 学円 君の事で、多少、それは、寿命は縮められたか分らんが、皆まず御無事じゃ。 晃 ああ、そうか。難有い。 学円....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
ゃないか。――自分で死ぬほど、要らぬ生命を持っているなら、おなじ苦労をした女の、寿命のさきへ、鼻毛をよって、継足をしてやるが可い。このうつくしい、優しい女を殺そ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
谷邸の本家だけは、人足が絶やしとうないものを、どうした時節か知らぬけれど、鶴谷の寿命が来たのか、と喜十郎様は、かさねがさねおつむりが真白で。おふくろ様も好いお方....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
で、 「それでは御病気を苦になさって、死ぬ気で駈出したのでござりますかね。」 「寿命だよ。ふん、」と、も一つかんで、差配は鼻紙を袂へ落す。 「御寿命、へい、何に....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
を擦る隙も、須臾も念頭を去りやらず。甚しいかなその念の深く刻めるや、おのが幾年の寿命を縮め、身をもて神仏の贄に供えて、合掌し、瞑目して、良人の本復を祈る時も、そ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
そなたも若いのに歿なって、まことに気の毒なことであるが、世の中はすべて老少不定、寿命ばかりは何んとも致方がない。これから先きはこの祖父も神さまのお手伝として、そ....
人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
、おっしゃいました。「人間だって、やはり死ぬのですよ。わたしたちよりも、かえって寿命はみじかいくらいです。わたしたちは三百年まで生きられます。ただ、いったん、そ....