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「封土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

封土の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
応仁の乱」より 著者:菊池寛
の死闘を試みる相手でなく、不倶戴天の仇敵でもない。和議を結んで各領国に帰ってその封土を守り、権力平均を保てば足りるのである。 これには、勝元も宗全も異議は無か....
謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
て行く明治初年の日本の意気は実に凄まじいもので、五ヶ条の誓文が天から下る、藩主が封土を投げ出す、武士が両刀を投出す、えたとして、その空気に蒸された。日本はまるで....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
の政策を行い、末期養子の禁を厳にして、諸侯が嗣子無くして死んだときは、直ちにその封土《ほうど》を没収した。その結果、幕府開始より慶安年間に至るまで約五十年の間に....
石狩川」より 著者:本庄陸男
うや》を跋渉《ばっしょう》した意気のなかには、彼らの主君である邦夷を中心として、封土と人民を私有した古い関係を、新しく再現し得るかも知れぬという幻想があったのか....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
られざる国に渡り、その風土と文物とを究め尽したいという欲望。今や国内の人が、その封土《ほうど》の間《かん》に相争っている時に、この封土以外の無限の広大な天地に、....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
、政権朝廷に帰したのであった。 慶喜に対する処置としては、内大臣を辞すること、封土一切を返すべきこと、この二カ条が決定された。 旧幕臣は切歯した。慶喜として....
望郷」より 著者:服部之総
するとき無量の感を呼ぶのである。ここ五稜廓に凝集される蝦夷地の過去は、明治政府に封土をうばわれた徳川遺臣たちの共和国宣言となって濃い印象をのこしている。この五稜....
三国志」より 著者:吉川英治
焦心りだして、 「一刻もはやく、この城を攻め陥し、汝らも、朝廷の恩賞にあずかり、封土へ帰って、栄達の日を楽しまずや」と、幕僚をはげました。 もちろん、玄徳らも....
三国志」より 著者:吉川英治
―今もし戈を伏せて、この曹操に従うならば、予は予の命を賭しても、天子に奏して君の封土と名誉とを必ず確保しておみせしよう」 「…………」 「それに反し、この際、迷....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
各地を転々とし、天正十八年、徳川家康の擁護で、やっと下野塩谷郡の喜連川に一万石の封土を得て落着いた。 これが足利左兵衛督国朝で、世に“喜連川公方”などと呼ばれ....