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「将帥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

将帥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
。是れ亦故無きにあらず。兵馬の権、他人の手に落ち、金穀の利、一家の有たらずして、将帥外に傲り、奸邪間に私すれば、一朝事有るに際しては、都城守る能わず、宗廟祀られ....
李陵」より 著者:中島敦
朔北《さくほく》に築いた城障もたちまち破壊される。全軍の信頼を繋《つな》ぐに足る将帥《しょうすい》としては、わずかに先年|大宛《だいえん》を遠征して武名を挙《あ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
立ち止まる事なし、喇叭の鳴るごとにハーハーと言い、遠くより戦闘を嗅《か》ぎつけ、将帥の大声および吶喊《とき》の声を聞き知る」と言うので、そのハーハーがいけない直....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
像を拝した張巡《ちょうじゅん》見なせえ 皆これ天下の英傑だんベエ これこそ天下の将帥《しょうすい》と言われる それに何ぞや賊の旗の手 見るか見えぬにブルブルふる....
風景」より 著者:豊島与志雄
くなり、何か一つの社会的な力となるだろう。そこには、或は政治家の或は事業家の或は将帥の或は文学者の、超絶的に偉大なものの模型が見られる。 然しながら、無数の抽....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
》とともにその刀身をもそこない、身体とともに精神をもそこなっていたのであろうか。将帥のうちにはおぞましくも老将の面影がたたえていたのであろうか。一言にして言えば....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
石像の青白い幻が光っていた。皇帝は彼の父にとっては、人々の賛嘆し献身する親愛なる将帥にすぎなかった。しかしマリユスにとっては、それ以上の何かであった。世界統一の....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ろしくうち続いて、徐々に近づいてきた。聞こえるものはただそれだけだった。あたかも将帥の銅像が歩いてくるような沈黙と響きとだけだった。しかしその石のような足音には....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、部下を殺し、俺《おれ》たちに弾薬を使わせやがる。」 アンジョーラは暴動の真の将帥だったが、言葉もそれにふさわしかった。反軍と鎮定軍とは同等の武器で戦ってるの....
弓道中祖伝」より 著者:国枝史郎
記まかりある。これ弓箭の根元でござる」 「さらに問い申す重籐の弓は?」 「誓って将帥の用うべき品」 「うむ、しからば塗籠籐は?」 「すなわち士卒の使う物」 「蒔....
正雪の遺書」より 著者:国枝史郎
確かな事実でございます。即ち一方の旗頭たる者は、済々として多士ではございますが、将帥の器を備えている者は、全然皆無なのでございます。正雪、鈍才ではございますが、....
三国志」より 著者:吉川英治
ずから外征に赴くことができず、いわんや、夏侯淵、張※の才略にては、まことに一国の将帥としては器量不足を免れませぬ。もし蜀の大軍を起し、君みずから攻め給わば、漢中....
三国志」より 著者:吉川英治
敗を聞いて、孔明の眉には、ただならぬ不安と焦躁の陰がうごいた。 かかるときこそ将帥の判断ひとつが将来にその大勢を決する重大なわかれ目となるものであろう。孔明は....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
君主の地位をも失うようになる。よし戦に勝っても、それが君主みずからの力でなくして将帥の力であったような場合には、衆望がその将帥に帰して、終にはそれが君主の地位に....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ち、前者に在りては戦略は政略を超越するも後者に在りては逐次政略の地位を高め、遂に将帥は政治の方針によりその作戦を指導するに至ることあり。 三 持久戦争は長期にわ....