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「将校〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

将校の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妙な話」より 著者:芥川竜之介
欧洲《おうしゅう》戦役中、地中海《ちちゅうかい》方面へ派遣された「A――」の乗組将校だった。あいつはその留守《るす》の間《あいだ》、僕の所へ来ていたのだが、いよ....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
は、勿論皆売切れている。本間さんはしばらく、腰の広さ十|囲《い》に余る酒臭い陸軍将校と、眠りながら歯ぎしりをするどこかの令夫人との間にはさまって、出来るだけ肩を....
寒さ」より 著者:芥川竜之介
をしていた。保吉はそれにも苛立《いらだ》たしさを感じた。就中《なかんずく》海軍の将校たちの大声に何か話しているのは肉体的に不快だった。彼は二本目の「朝日」に火を....
将軍」より 著者:芥川竜之介
われて見ると、黒々《くろぐろ》と盛《も》り上った高地の上には、聯隊長始め何人かの将校たちが、やや赤らんだ空を後《うしろ》に、この死地に向う一隊の士卒へ、最後の敬....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
かかって来る芸術に対する執着をどうすることもできなかった。 とはいえ、飛行機の将校にすらなろうという人の少ない世の中に、生きては人の冒険心をそそっていかにも雄....
三つの窓」より 著者:芥川竜之介
きになっているぜ。寄ってたかって引っぱり合うものだから。」 ガンルウムに集った将校たちはこんなことを話して笑ったりした。少年らしい顔をしたA中尉もやはり彼等の....
追憶」より 著者:芥川竜之介
にできた少年だった。 二七 画 僕は幼稚園にはいっていたころには海軍将校になるつもりだった。が、小学校へはいったころからいつか画家志願に変っていた。....
親子」より 著者:有島武郎
れも快いと思われるものではなかった。彼は征服した敵地に乗り込んだ、無興味な一人の将校のような気持ちを感じた。それに引きかえて、父は一心不乱だった。監督に対してあ....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て之を肯定しなければならないようであります。 尚お面白いのは、T女の父が、海軍将校であった為めに、はしなくも彼女の出生地がその守護霊と関係深き三浦半島の一|角....
狂女」より 著者:秋田滋
普魯西の兵隊独特の操り人形よろしくと云った恰好をして歩いている。やがて、頭立った将校があつまって、部下の将兵を民家に割りあてた。僕のうちには十七人、隣りの狂女の....
余齢初旅」より 著者:上村松園
を歩いてみた。光華門を訪うた。折りよくこの戦の時、直接戦争にたずさわっておられた将校の方がおられて、当時の皇軍の奮闘奮戦の模様をいろいろとつぶさに御説明して下さ....
中支遊記」より 著者:上村松園
の尊い血の匂いのまだ残っている新戦場としての光華門では、当時此処の戦闘に参加した将校さんの説明を聞いた。四辺は既に片づけられ、此処に散華した勇士達の粗末な墓標が....
西航日録」より 著者:井上円了
たるを覚ゆ。岡頭に獅子の記念碑あり。 夢跡に留めし獅子のかげ寒し この句は陸軍将校某の「獅子一ツウオターローの夢の痕」の句に擬したるものなり。 獅子岡頭一望平....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に対し何も言ったことはなかったが、起床時刻には連隊に出ており、消灯ラッパを通常は将校集会所の入浴場で聞いていた私は、宿に帰れば疲れ切って軍服のまま寝込む日の方が....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
いう橋を渡り、度々友綱の家の側にあった或友達の家へ遊びに行った。かれもまた海軍の将校になった後、二、三年前に故人になっている。しかし僕の思い出したのは必ずしもか....