将棋倒し[語句情報] »
将棋倒し
「将棋倒し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
将棋倒しの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
全達が倒れる、次に全真が倒れる、最後に水野が倒れる、小栗判官の芝居じゃあないが、
将棋倒しにばたばたという事になってしまったんです。 これにはおまんも驚いた。と....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
日奈弥太郎が、采配と共に奪いとった。信長の策戦功を奏して、馬場、内藤の部隊が悉く
将棋倒しに会って居るのを見た。だが、いかなる勇将猛士も鉄砲には敵わないのだ。「鉄....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
、アッと叫んで仰向けに倒れる途端に、刄物は長二の手に残り、お柳に領を引かるゝまゝ
将棋倒しにお柳と共に転んだのを、肩息ながら幸兵衛は長二がお柳を組伏せて殺すのであ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
酔態を見ている。三人は廊下から本堂にはいろうとしたが、階段のところでつまずいて、
将棋倒しにころころと折りかさなって倒れた。笑う声が盛んにした。 雑誌記者は槌を....
「津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
繰返されるであろう。その時にはまた日本の多くの大都市が大規模な地震の活動によって
将棋倒しに倒される「非常時」が到来するはずである。それはいつだかは分からないが、....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
、森松、國藏は躍起となって、 「此奴ら何が面白くって見に来やがった、片ッ端から
将棋倒しにしてしまうぞ」 と有合せたる六尺棒をぐん/\と押振廻して居ります。飯....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
トルがあるなら、いきなり、街角へとびだして乱射して有象無象をメチャ/\にバタバタ
将棋倒しにしてやりたい。 結局、歩いてゐるに限る。 すると、養神道施術本部の....
「魔都」より 著者:久生十蘭
立てようとする暇もなく、凄まじい勢いで押出されて来た人数は、後から後からその上に
将棋倒しになり、娘はその下に敷かれてたちまち見えなくなってしまった。この時真名古....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
烈な勢いで寄せてくる一つの浪があるのだ。丘の上の家といわず、ありとあらゆるものを
将棋倒しに押し倒し、粉砕し、吹き飛ばしつつ、あ、あ、あっという間に、はや目の前の....
「上海」より 著者:横光利一
「いや、まアそういってしまっちゃおしまいさ。僕の会社に罷業が起れば、後の会社は
将棋倒しだ。僕のこの腕一本は、今の所、支那と日本の実権を握っているのと同じだから....