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「尊ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尊ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
営利的な旅行協会みたいなものとは全然違って、一種の慈善的な奉仕会であって、陰徳を尊ぶ会長の趣意に従って、会長の名前にしろ、全然秘密であるが、大体その会の仕事とい....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
な男だ。しかしその実行の方法を見ると、つまらない藪医者だ。古来の医者のよい法則を尊ぶわれわれには我慢のならないことだ」 四 ジョヴァンニがベアト....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
―とありますが、随員のはおろか、わたくしのも参りませぬ。当国は格式を重んじ典礼を尊ぶ点に於いて、回教国一と聴いておりますが」 「恐れいります」 と、式部官が首....
かの女の朝」より 著者:岡本かの子
だろうが、逸作はたしかに、ぞろぞろ子供に逢うのは嫌いだった。子供は世の人々が言い尊ぶように無邪気なものと逸作もかの女も思っては居なかった。子供は無邪気に見えて、....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
ずべし、だ。そこに生ずる悲哀よりも歓喜よりも、何よりもそこに存する真実の詩をこそ尊ぶべきだ、と僕は思う。……清原、恋をしたまえ。一切を捨てて恋に酔いたまえ。 清....
歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
) ところが一方、古く、片哥と旋頭歌を標準の形とした歌垣の唱和が、一変して短歌を尊ぶ様になって、ここに短歌は様式が定まったのである。だから発生的に、性欲恋愛の気....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
に管々しい毒物には相違なかったけれども、それを実行した先輩も少くないので、独創を尊ぶ喜助の満足を得ることは出来なかった。それでは、毒草ストロファンツスを使うのは....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
舞には「どうもチベット仏教に侮辱を加えた。なぜならばチベットでは無着菩薩を非常に尊ぶ。そりゃむろん龍樹菩薩も同じく尊んで居るけれども無着菩薩の仏法が低いというの....
古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
を持っている。いかにも日本人は上品なものが好きだと見えまして、上品なものを非常に尊ぶ癖がある。中国ではむしろ均窯という方を尊ぶようでありますが、それで文献により....
「にんじん」とルナアルについて」より 著者:岸田国士
めには、いささか酔うことをおそれたのである。 彼は、節度と明晰をこのうえもなく尊ぶことにおいて、まぎれもないフランスの文人である。彼は、象徴派に通じる資質をも....
芸術は革命的精神に醗酵す」より 著者:小川未明
つ心臓の響きに変りがない。プロレタリヤは、行進曲に歩調を合すべきです。 自由を尊ぶなら、なぜ鏈を切って機械化から脱しようとしないのか。真に愛を人生に抱くなら、....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
あり乞食であるとしても、決してただのいわゆる非人や乞食ではない。いずれも殊勝なる尊ぶべき修行者でなければならぬはずである。しかるに中世以後には幾多の職人・芸人、....
猪の味」より 著者:北大路魯山人
は情けない。猪はもちろん肉の味もよいが、そればかりでなく、あの野趣を帯びた香味を尊ぶ。然るに、こう煮てしまっては、肉の香味は愚かなこと、味さえもないのである。 ....
食器は料理のきもの」より 著者:北大路魯山人
理がそれによって美味くなるからにほかなりません。 こういうふうに、料理において尊ぶ美感というものは、絵とか、建築とか、天然の美というものと全く同じでありまして....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
秋(椎茸は総じて秋季に生ずるものにめざましいものは少く、却って春季に生ずるものを尊ぶ)に生じ、松茸、猪の鼻、舞茸、玉茸の類は仲秋から晩秋にかけて多いようである。....