尊卑[語句情報] » 尊卑

「尊卑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尊卑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
近時政論考」より 著者:陸羯南
に奴隷制の存せしはなお東洋に乞丐制の存せしごときのみ、その彝倫の道にありては上下尊卑を主とせずして、つねに左右平等を主とす。しかして社交には智愚貧富の差を免れず....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
あります、そんなことは比較になりません、比較したって、なにも、少しも両者の優劣、尊卑、大小に関係したことじゃありません」 「まだ結論に行っているわけではありませ....
再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
情の濃厚なる民族にあっては家族が生活の単位となり、そこには親子の道徳が大に興り、尊卑長幼の序という如きものが重んぜられる。而してかかる処には農業が最も適し、道徳....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
。何が故に男は天の如く高くして女は地の如く低きや。男女、性を異にするも其間に高低尊卑の差なし。若し其差別ありとならば事実を挙げて証明せざる可らず。其事実をも言わ....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
べか》らずと雖も、元来両者の身の有様を言えば、家事経営に内外の別こそあれ、相互に尊卑の階級あるに非ざれば、一切万事対等の心得を以て自から屈す可らず、又他をして屈....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
身をくだくのも、すべて国家社会のためという点においては、その間にいささかも地位の尊卑はないはずである。という自信を、私は店員にも養わせたいのです。その自信がなけ....
旧藩情」より 著者:福沢諭吉
かし》のために籠絡《ろうらく》せらるる者多し。故に上士の常に心を関するところは、尊卑《そんぴ》階級のことに在り。この一事においては、往々《おうおう》事情に適せず....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
味ならん。いわんや学問社会に対するにおいてをや。政府の官途に奉職すればとて、その尊卑は毫も効なきものと知るべし。仏蘭西の大学校にて、第一世ナポレオンはその学事会....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
》には触《ふ》るべからず、俗にいえば殿様旦那様の御機嫌は損ずべからずとして、上下尊卑の分《ぶん》を明らかにし、例の内行禁句の一事に至りては、言《こと》の端《は》....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
や、自分の家の穴倉の中や、自分の銀行の倉庫などへ混多になって蝟集した。もう貴賤も尊卑もない。 確かに天が人類の数限り無き罪障を焼き亡ぼすものである。彼等は罪障の....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
八百人につき僧侶一人の割合なり。 米国には人民の間に上下の階級なし、男女の間に尊卑の懸隔あり(女尊男卑)。 米国にて|ヤソ教学術の名称をもって、一種の奇法を....
西航日録」より 著者:井上円了
耳目、器械工夫競新奇、実業已能凌万国、文芸又足圧四陲、政治平等定綱紀、人民同等無尊卑、汽車未設上中下、学校豈分官公私、斯邦前途誰得想、恐有震動世界時。 (独立し....
読倫理教科書」より 著者:福沢諭吉
き及ぼさざるに非ず、「一家の間は専ら親愛をもってなる云々、一夫一妻にしてその間に尊卑の幣を免かるるは云々」等の語さえあれば、私徳の要ももとより重んずるところなり....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
からである。 註 俊成のことは『大日本史料』の俊成薨去年月日の所、『公卿補任』『尊卑分脈系図』を見られるとよい。また『短歌講座』中の「藤原俊成家集講話」、川田順....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
すが、いつの間にかやはり汚なくなる。新平民と云い、特殊部落と云うも、その内容から尊卑の意味が定まるのであります。同じ新でも、何人か内容の立派な新華族を賤しとして....