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尊貴
「尊貴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
尊貴の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「想片」より 著者:有島武郎
すべての重点をおいて物をいっていた。各自が自己をこの上なく愛し、それを真の自由と
尊貴とに導き行くべき道によって、突き進んで行くほかに、人間の正しい生活というもの....
「弓町より」より 著者:石川啄木
、我らにとってはある意味において自己および自己の生活の手段であり方法である。詩を
尊貴なものとするのは一種の偶像崇拝《ぐうぞうすうはい》である。 ~~~~....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た金星(アッタール Atthar)をその子として礼拝した。アッシリアの諸王はその
尊貴の表象として掛けていた首輪から三つの護符を胸に垂らしていたが、その一つは月の....
「死生」より 著者:幸徳秋水
を有して、其寿命を人格の琢磨と事業の完成とに利用し得る人々に在っては、長寿は最も
尊貴にして且つ幸福なるは無論である。 而も前に言えるが如く、斯かる天稟・素質を....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
土なるかな。農なるかな。地に人の子の住まん限り、農は人の子にとって最も自然且つ
尊貴な生活の方法で、且其救であらねばならぬ。
蛇
....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
っとした「俳諧」があるように思われた。 最後に、勲功によって授爵される場面で、
尊貴の膝下にひざまずいて引き下がって来てから、老妻に、「どうも少しひざまずき方が....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
かも知れない。
それより、やんごとなき身で、実の兄妹で深い恋に落ちた女性の名。
尊貴の身にして、やはり嫉妬のために焼き亡ぼされ給わんとしたその御名。
小碓命《....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
、その寿命を人格の琢磨と事業の完成とに利用しうる人びとにあっては、長寿はもっとも
尊貴にしてかつ幸福であるのは、むろんである。 しかも、前にいったごとくに、こう....
「わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
は彼の妻でありヒエロニモ四郎の姉であつた。 その瞬時の眼は最も陰惨な心の窓だ。
尊貴なる福音の使者たる人にこのやうな眼が有りうるものかと小左衛門は我目を疑る始末....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
だ。後のものは高められた母性愛、道と法とに照らされたる母性愛である。そこに人間の
尊貴さがある。愛のために孟子の母はわが子を鞭打ち、源信の母はわが子を出家せしめた....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
ざる」
後方にいた侍が、険しい眼をして、八郎太の方へ向き直った。
「頂上には、
尊貴の方が修行してござるで――お戻り願いたい」
「
尊貴の方とは?」
二人は、答....
「柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
人格的尊厳を無視する貴方に永久の訣別《けつべつ》を告げます。私は私の個性の自由と
尊貴を護《まも》りかつ培《つちか》うために貴方の許《もと》を離れます。永い間私を....
「地上」より 著者:島田清次郎
部に黒い喪章を見かけるとき、人々はさすがに哀しかった。一国の最高権威として無上の
尊貴をおいたその上御一人でさえも死の前には全然無力であったことは悲しい感情をよび....
「名もなき草」より 著者:小川未明
芸術にして、何ものかを心の上に残して行かない筈はない。こゝに、芸術の魅力があり、
尊貴がある。 即ち、純粋なる良心と、正義感の発生によって、描かれたる、希望の多....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
と代って行く。これを社会上の事実に見るに、昔時の貴族、富豪が、どれだけ今日にその
尊貴と富有とをつづけているであろう。これを今の武家華族の家についてみても、徳川時....