» 尋

「尋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
、 「もし、もし、殿様、あなた方は一体、どちらへいらっしゃるのでございます。」と尋ねました。 すると二人の侍が、交《かわ》る交《がわ》る答えますには、 「今度....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
時私は彼の顔を見るが早いか、何よりも先に『どうした。体でも悪いのじゃないか。』と尋《たず》ねたほど、意外な感じに打たれました。が、彼は反《かえ》って私の怪しむの....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
おかぜ》のように、老儒《ろうじゅ》の道さえも和《やわら》げました。この国の土人に尋ねて御覧なさい。彼等は皆｜孟子《もうし》の著書は、我々の怒に触《ふ》れ易いため....
「河童」より 著者:芥川竜之介
しまただれか僕の筆記に飽き足りない人があるとすれば、東京市外××村のＳ精神病院を尋ねてみるがよい。年よりも若い第二十三号はまず丁寧《ていねい》に頭を下げ、蒲団《....
「彼」より 著者:芥川竜之介
」 Ｋは寄宿舎の硝子《ガラス》窓を後《うし》ろに真面目《まじめ》にこんなことを尋ねたりした、敷島《しきしま》の煙を一つずつ器用に輪にしては吐《は》き出しながら....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
。江戸は諸国の老若貴賤《ろうにゃくきせん》が集まっている所だけに、敵の手がかりを尋ねるのにも、何かと便宜が多そうであった。そこで彼等はまず神田の裏町《うらまち》....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
らない。それ所か、国籍さえわからないんだ。女房持か、独り者か――そんな事は勿論、尋《き》くだけ、野暮《やぼ》さ。可笑しいだろう。いくら片恋だって、あんまり莫迦《....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
ラをぶら下げたまま、老眼鏡《ろうがんきょう》をかけた宿の主人に熱心にこんなことを尋《たず》ねていました。 「じゃそのお松《まつ》と言う女はどうしたんです？」 「....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。それが彼の姿を見ると、皆一度に顔を挙げながら、何か病室の消息《しょうそく》を尋ねるような表情をした。が、慎太郎は口を噤《つぐ》んだなり、不相変《あいかわらず....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
み》の音のためにはっきり僕の耳へはいらなかった。 「どうしたんだ？」 僕のこう尋ねた時にはＭはもう湯帷子《ゆかた》を引っかけ、僕の隣に腰を下ろしていた。 「何....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
。それがお前にはわからないのか。わからなければ、勝手にするが好い。おれは唯お前に尋ねるのだ。すぐにこの女の子を送り返すか、それともおれの言いつけに背くか――」 ....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
う偉い人を知らずにいるのは不本意だったから、その飯田蛇笏なるものの作句を二つ三つ尋ねて見た。赤木は即座に妙な句ばかりつづけさまに諳誦した。しかし僕は赤木のように....
「墓」より 著者:秋田滋
した。一口に愛していたと申しましても、わたくしは、肉体的な愛慾とか、あるいはまた尋常一と通りの精神的な愛情、そのような通り一遍の気持で愛していたのではございませ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
々礼儀を欠ず頼もしき者なればとて、外に知辺もなければこの人を便りとしたりしなり。尋ね着きて伯父の手紙を渡せば、その人は受取りて表書の名を見るより涙を溢して悦び、....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
まった。 とうとう家もひと手に渡してしまい、夫婦は、自分たちの手で息子の行方を尋ねようとして住みなれた村を後にした。 とある山の中腹に羊飼いの姿を見かけると....