尋問[語句情報] » 尋問

「尋問〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

尋問の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
ろ見ているのです。しかし巡査は怒《おこ》りもせず、腹の袋から手帳を出してさっそく尋問にとりかかりました。 「お前の名は?」 「グルック。」 「職業は?」 「つい....
婦系図」より 著者:泉鏡花
本人はともかくも、その親たちに対して怪しからん言種だと思ってるんです。 今君が尋問に及んだ、先生の令嬢の身許検べの条件が、ただの一ケ条でもだ。河野英吉氏の意志....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
とが出来ると、覚悟した。 すると、また、心の奥から、国府津に送る金はどうすると尋問し出す。これが最もさし迫った任務である。しかし、それもまた、僕には、残忍なほ....
階段」より 著者:海野十三
近い場所に居て、しかも博士の異変を最初に発見したというところから、とりわけ厳しい尋問に会わなければならなかった。しかし知らぬことは知らぬというより外に、申し開き....
海底大陸」より 著者:海野十三
大陸とは知らないから、こんなことをまず聞きたがった。 「まるで、きみにあべこべに尋問されているようだね。ここがどこであるか、それはきみがいま見ているとおりだ。そ....
島原心中」より 著者:菊池寛
に移されていて、医者の手当を受けていたのです。僕が臨検した主な目的は、相手の男を尋問して、無理心中ではなかったか、また、たとえ合意の心中であったにしろ、男の方に....
少年探偵長」より 著者:海野十三
もしれん。これは困ったことになった)先生の悄気かたはひどかった。 きびしい尋問 「頭目。いったいどこへいってたんです。この二日というものは、頭目を探すので....
心臓盗難」より 著者:海野十三
なりますからなあ。そうなると、われわれは烏啼天駆に劣ることになります。――事件の尋問は、この安東氏を病院へ収容した上でのことにしましょう」 虻熊課長はそういっ....
地獄の使者」より 著者:海野十三
三津子は、旗田鶴彌に対する怨恨について、これまでに執拗にくりかえされた大寺警部の尋問にも、頑として応えなかった筋であった。 長谷戸検事は、それ以上の追及をしな....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
一年間の捜索報告を聞くことにしたが、例の思惑からして、虎松に対しては非常に厳重な尋問態度を改めなかった。さてこそ虎松は、捜索上の不運を慨くよりも前に帯刀の辛辣な....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
さして近づいてくるのである。 けれども、それから始まった、横蔵の火の出るような尋問も、ついに効果はなかった。 やはり彼も、フローラと同じことを言うのみで、黄....
妖怪報告」より 著者:井上円了
ども、事すでにここに至る、いかんともするあたわず。よって、その卒去の情況を子細に尋問すれば、二月二十八日早朝、父、故人某のもとに訪問せんと、平素のごとく家を出発....
審判」より 著者:カフカフランツ
と考えてみた。 「なるほどね」と、男が言った。「しかし、私は今となってはもう君を尋問する義務はないのだ」――また不平のつぶやきが起ったが、今度は誤解らしかった。....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
拝、説教、婚礼、葬式等を主任するほかに、ときどきその檀家信徒を巡回し、起居安否を尋問し、病客あるときはその病を問い、不幸あるときはその不幸を弔する等、いたって多....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
ことあらず。ゆえに、地方巡遊中もときどき豪州の民情、あるいは南米の風土等に関し、尋問を受くることあるも、これに応答するを得ず。これ、余の自ら遺憾とするところなり....