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「導師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

導師の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
こで営むのは誰が眼にもふさわしいことであった。しかしここに一つの懸念は、当日の大導師たるべき阿闍梨その人がこのあいだから物に憑かれたように怪しゅう狂い乱れている....
思い出の記」より 著者:小泉節子
関係もあり、又その後浅草の伝法院の住職になった人と交際があった縁故から、その人を導師として瘤寺で式を営む事になりました。ヘルンは禅宗が気に入ったようでした。小泉....
みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
たいぞいの。」 と言うと、持った杖をハタと擲げた。その風采や、さながら一山の大導師、一体の聖者のごとく見えたのであった。 大正十二(一九二三)年一月....
『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
翁びたる声にて、額づくぞ聞ゆる」は更に深く民衆の精神を窺わしめる。「南無、当来の導師」と祈るを耳にして、「かれ聞き給へ、此世とのみは思はざりけり」と語る恋と法と....
お奈良さま」より 著者:坂口安吾
ら、告別式やお通夜に大音の発生を心痛せられるような檀家もあって、そのような時には導師たる自分の後に必要以上に多人数の従僧を何列かに侍らせてトーチカをつくって防音....
釣り師の心境」より 著者:坂口安吾
三十三ヶ所お大師詣での団体を扱うのであるが、この団体は六十ぐらいの婆サンが主で、導師につれられて、旅館で酒宴をひらいてランチキ騒ぎをやるのである。私が、この町を....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
行い、供養をしました。供養の時には製作者青圃氏と令兄青坡氏、相馬家一同列席し、大導師渡辺師はじつに敬虔なる態度をもって、献香読経をして下さいましたが、居ならぶも....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
なるようである。 物故した店員のために、この間も芝の増上寺で大島法主をはじめ、導師の方二十三人に出て頂いて法要を盛大に行い、店員一同店を休んでこれに出席したが....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
殿ばかりではなく、神殿から云えば東北の辺りに、二棟の建物が建ててあった。いずれも導師が祈祷をしたり、読経を行なう所らしい。 その中の一棟の建物の床から、泉が湧....
次郎物語」より 著者:下村湖人
していた同郷の先輩で、官界の偉材、というよりは大衆青年の父と呼ばれ、若い国民の大導師とさえ呼ばれている社会教育の大先覚者で、その功績によって貴族院議員に勅選され....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
一団が、今日の光栄に得意然たる面持で、目白押しに並んでいた。 棺の正面に今日の導師たる××国師はじめ一門がずらりと並び、一と通りの読経も漸く終りに近づき、南無....
妖怪学」より 著者:井上円了
りて、あるいは衆人一同に「コックリ様、御移り下され」というときは、衆人中一人のみ導師となりていうときと、衆人のほか別に崇敬者を立てていわしむるときとの種々の仕方....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
飯櫃の蓋は、暫時の間、炉火にあぶりて用い、その蓋の周囲に座するものの中にて一人が導師となりて、しきりに「コックリ様、御移り下され、回りて下され」と唱え、他の者は....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ようなものとは余程違って居る。 そういう事をやって居るうちに時機を計って、主任導師が数珠を振り上げ打ち付ける真似をしますと、鎗方の僧侶が鎗をその草屋の内に打ち....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
宗意問答を習読するなり。宗意問答はこれを小冊子に編成し、その一部を各名に配付し、導師(僧侶)その問いを読む。小児、その父母もしくは乳母の助けによりてその答えを誦....