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「小使い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小使いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
ところですよ」といって、鼈四郎の才能を鑑検し、急ぎ蛍雪館はじめ三四の有力な家にも小使い取りの職仕を紹介してこの方面でも鼈四郎を引留める錨を結びつけた。伯母は蛍雪....
無惨」より 著者:黒岩涙香
田に煽起を利せて彼れが探り得たる所を探り得んと茲に来りし者なる可し去れど谷間田は小使いより聞得し事ありて再び大鞆に胸中の秘密を語らじと思える者なれば一寸と大鞆の....
貧を記す」より 著者:堺利彦
を借りてそうじしつ。 二八日、垂柳子住み込みぬ。垂柳子のいとこ某を雇い来たって小使いなど頼めり。主人たる我はここにおるがごとくおらざるがごとし。○○町の宿の払....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
萎えたる状)あの、先生が下すったんですか。 早瀬 まだ借金も残っていよう、当座の小使いにもするように、とお心づけ下すったんだ。 お蔦 (しおしおと押頂く)こうし....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
で売る。……蕎麦屋の出前持になるのもあり、現在私がその小父者などは、田舎の役場に小使いをして、濁り酒のかすに酔って、田圃の畝に寝たもんです。…… その妹だね、....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
代も、コーヒ代も、絵の本をかったり、芝居をみたりすることも十分に出来た。煙草は、小使いのおばさんのところでよく喫んだ。彼女も大の愛煙家であったから。秘書の老嬢に....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
来て、お風呂が沸きましたと知らせました。この男は麓の村の者で、前の署長の時代から小使い兼帯でここに雇われているのだそうです。名は六助といって、もう六十に近い巌乗....
歯車」より 著者:芥川竜之介
室を抜けて往来へ出、或老人を尋ねることにした。彼は或聖書会社の屋根裏にたった一人小使いをしながら、祈祷や読書に精進していた。僕等は火鉢に手をかざしながら、壁にか....
深川女房」より 著者:小栗風葉
ってくれるから」 「おいらはそんなことを言わなくたって、お上さんにゃしょっちゅう小使いを貰ってらあ」 「ちょ! 芝居気のねえ野郎だな」と独言ちて、若衆は次の盤台....
私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
ある。 この頃中学生の僕は、映画のフィルムの一齣のコレクションに夢中になり、お小使いはすべてプロマイドとフィルムになってしまった頃で、夢に見るまで恋いこがれた....
三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
うに行き抜けて水道橋へ出ても、お茶の水の堤際はやはり真暗で人通りはない。いくらの小使い銭を持っているでもないから、追いはぎはさのみに恐れなかったが、犬に吠え付か....
学校の桜の木」より 著者:小川未明
ました。木が弱ったと知ると、学校じゅうは、たいへんなものでした。先生も、生徒も、小使いもみんな桜の木の身の上を心配しました。 「桜の木が弱っているから、この内へ....
銀河の下の町」より 著者:小川未明
の叔父さんは、大いに喜んでいました。 信吉は、うんと叔父さんの手助けをして、お小使いをもらったら、自分のためでなく、妹になにかほしいものを買ってやって、喜ばせ....
真吉とお母さん」より 著者:小川未明
帰ってくることができる。お母さんのところへいこう。」 こう考えると、もらったお小使いがふところにあったのですぐさま、停車場へかけつけました。ちょうど、北へゆく....
空晴れて」より 著者:小川未明
た。 「先生、天気が変わりそうです。早くお帰りなさらないといけません。」 少年小使いの小田賢一は、いったのでした。子供たちは、すべて去ってしまって、学校の中は....