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小僧
「小僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
ま、じっと息をひそめていた。
「平四郎たちまち追い至り、『老爺《おやじ》、老爺、
小僧はどちへ行ったぞ』と尋ねけるに、伝三もとよりしたたかものなりければ、『あの道....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
たのが相図《あいず》のように、今までの話はすっかり忘れたという顔をして、突然|鼠
小僧次郎太夫《ねずみこぞうじろだゆう》の話をしゃべり出した。
七
....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
めながら、風俗画報を下へ置いて、きょろきょろ店先を見廻しました。店先ではちょうど
小僧が吊《つり》ランプへ火をとぼして、夕暗の流れている往来へ、まだ煙の立つ燐寸殻....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
。幸い踏切りの柵《さく》の側に、荷をつけた自転車を止めているのは知り合いの肉屋の
小僧だった。保吉は巻煙草《まきたばこ》を持った手に、後《うし》ろから
小僧の肩を叩....
「少年」より 著者:芥川竜之介
館の影の境内《けいだい》に落ちる回向院ではない。まだ野分《のわき》の朝などには鼠
小僧《ねずみこぞう》の墓のあたりにも銀杏落葉《いちょうおちば》の山の出来る二昔前....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
のは、まだ西日の照りつける、五時少し前でしたが、その時妙な事があったと云うのは、
小僧の一人が揃えて出した日和下駄《ひよりげた》を突かけて、新刊書類の建看板が未に....
「或る女」より 著者:有島武郎
込むように病室にはいって見ると、貞世は乱暴にも寝台の上に起き上がって、膝《ひざ》
小僧もあらわになるほど取り乱した姿で、手を顔にあてたままおいおいと泣いていた。葉....
「僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
りはじめました。見る見る歯医者の家《うち》の前を通り過ぎて、始終僕たちをからかう
小僧のいる酒屋の天水桶《てんすいおけ》に飛び乗って、そこでまたきりきり舞いをして....
「火事とポチ」より 著者:有島武郎
ような音も聞こえていた。立ちどまってみると、ぼくのからだはぶるぶるふるえて、ひざ
小僧《こぞう》と下あごとががちがち音を立てるかと思うほどだった。急に家がこいしく....
「星座」より 著者:有島武郎
あれなんだ。いわばあれなんだな。だが待てよ、そうでもないのかな」
ある酒屋では
小僧がからかうように、
「学生さん、お前さん酔っていますね」
といった。ふむ、....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
でいるのを見かけたのである。あんな崔嵬たる段鼻は日本人にもめったにない。それでも
小僧さんは、レディ・オヴ・ザ・バアジならございますとか何とか、丁寧に挨拶していた....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
たらに眼に付いて、商売家になければならぬように思われたのは、三泣車というのです。
小僧が泣き、車力が泣き、車が泣くというので、三泣車といったので、車輪は極く小くし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
科学の興味があるのは喜ばしいことではあるが、昔のファラデーを想い起すというような
小僧や書生の来ておらないのには。会員は多いようである。会員外の人は聴講料を出す。....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
って十分にふりかかるのは、生意気な、頑丈な、片意地な、尻の大きいオランダ人の腕白
小僧だった。そういう子供は、鞭のもとで、すね、ふくれ、頑固になり、むっつり不機嫌....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
た大紙屋は封建時代に変りのない土蔵造りの紙屋である。その又薄暗い店の中には番頭や
小僧が何人も忙しそうに歩きまわっていた。が、岡本さんの話によれば、今では店の組織....