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小僧っ子
「小僧っ子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小僧っ子の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「入れ札」より 著者:菊池寛
くという法はねえや、浅や嘉助は、いくら腕っぷしが強くってもお前に比べれば、ほんの
小僧っ子だ。また、たとい入れ札をするにしたところで、野郎たちがお前を入れねえとい....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
名華族の筆頭といってもよいM侯爵、そのうえ国家の重職にあるM侯爵が、杉浦のような
小僧っ子の写真師、爪の先をいつも薬品で樺色にしている薄汚い写真師と、快く食卓を共....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
おどろいたもののごとく叫びました。 「だんな、だんな! くせ者は十五、六ぐれえの
小僧っ子ですぜ!」 「えッ、少年かッ。なんぞ子細があろう! 捕えろッ、捕えろッ」....
「陳宝祠」より 著者:田中貢太郎
ても、あまり無礼じゃないか」 すると封生が怒った。 「生意気なことを言うない、
小僧っ子の癖に何を言うんだ、可哀そうな奴だから、此処へ置いて世話をしてやってれば....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ず、私は元の通り何一つ思い出す事が出来なかった……のみならず、自分がまだ、こんな
小僧っ子であることがわかると、今までよりも一層気が引けるような……馬鹿にされたよ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
えねえ」 「ワハハハハハハ……」 「しかし三万円は大きいじゃねえか。たった一人の
小僧っ子に……」 「なあに……あれあ広告よ。毛唐はよくあんな事をして人気を呼ぶそ....
「絵姿」より 著者:渡辺温
ねえ。俺の欲しいのは男の命だ。そいつはどうしたってもう四十近い年輩の筈だ。あんな
小僧っ子じゃねえ。だが、血を流さなかったのは全く神様のお蔭よ。』女はけたたましい....
「乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
ねえぜ、余りやり方がしぶといや。薄っ気味が悪いや。何だい、馬鹿にしてやがら、未だ
小僧っ子じゃないか。十七かな、八かな。可愛い顔をしてらあ、ホラ、口ん中に汗が流れ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
くよ。己は降参しなくちゃならねえようだ。船長をしたこともある人間が、お前みてえな
小僧っ子に降参するなあ、辛えこったよ。なあ、ジム。」私は彼の言葉を面白がって聞き....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
てもいなければ、なんとも思っていないことになる。つまり、あなたはばかなつまらない
小僧っ子で……そしてわたしの一生は滅びてしまうと思ったの――ところが、あなたは手....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ル夫人は大声をたてた。かつてだれからも、そんな調子で物を言われたことがなかった。
小僧っ子から――しかも自分の家で――説諭を受けるものかと彼女は言った。そして彼を....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
返したようなもので、上の方に船底がある。小僧っ児がつめ込むのはその船底へである。
小僧っ子と浮浪少年との関係は、ちょうど蛾《が》と青虫との関係である。羽がはえて空....
「早春」より 著者:豊島与志雄
遠くない所で、静かな裏通りの古い小さな家だった。彼は……北川さんは、おれのような
小僧っ子を信用して、五十円ぐらいずつ先渡ししてくれた。その五十円も無い時があった....
「入れ札」より 著者:菊池寛
法はねえ。浅や喜蔵は、いくら腕節や、才覚があっても、云わば、お前に比べればホンの
小僧っ子だ。たとい、入れ札にするにしたところが、野郎達が、お前を入れねえと云うこ....