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「小兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
川中島合戦」より 著者:菊池寛
年の戦に、甲越両軍多年の勝負を角力に決せんとし、甲軍より大兵の安間彦六、越軍より小兵の長谷川与五左衛門を出して組み打ちさせ、与五左衛門勝って、川中島四郡越後に属....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
二想定の如く堂々の正攻法に拠ったのであった。 薩軍、軍を登する前に隆盛の弟西郷小兵衛が策戦を論じた。曰く「軍を三道に分って、一は熊本を囲み、一は豊前豊後に出で....
妖婆」より 著者:岡本綺堂
を勤めたこともあるというほどの達人であるから、その子の石川も弓をよく引いた。やや小兵ではあるが、色のあさ黒い、引緊った顔の持主で、同じ年ごろの友達仲間にも元気の....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
からであった。 19 ちょうど同じ夜の出来事である。 岡山頭巾で顔を包んだ、小兵の武士が供もつれず、江戸の街を歩いていた。 すると、その後を従けるようにし....
戯作者」より 著者:国枝史郎
。大髻に黒紋付、年恰好は二十五六、筋肉逞しく大兵肥満、威圧するような風采である。小兵で痩せぎすで蒼白くて商人まる出しの京伝にとっては、どうでも苦手でなければなら....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
に出して呟いた。 と、その呟きに呼ばれたかのように、巨大な蘇鉄の根元を巡って、小兵の武士があらわれた。 「木村殿かな? 常陸殿かな」 「おお五右衛門か、待ちか....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
歯がまばらに見える。夜眼にもクッキリ顔色は……白くはなくて黒いのだ。四尺足らずの小兵ではあり、全体が不具奇形である。 「へへへへ」と笑う声はどんよりと濁って不愉....
二人町奴」より 著者:国枝史郎
衛門のために騙り討たれた。そればかりか唐犬権兵衛、夢の市郎兵衛、出尻清兵衛、小仏小兵衛、長兵衛部下の錚々たる子分が、復讐の一念懲りかたまり、水野屋敷へ切り込んだ....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
。と、行手から旅姿、菅の小笠に合羽を着、足|拵えも厳重の、一見博徒か口入れ稼業、小兵ながら隙のない、一人の旅人が現われたが、笠を傾けこっちを隙かすと、ピタリと止....
剣侠」より 著者:国枝史郎
、倅に委かせて隠居していた。 その倅が林蔵であった。 この頃林蔵は二十八歳、小兵ではあったが、精悍無類、それに大胆で細心で、父に勝る器量人、剣は父の磯五郎共....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
「で、お前さんの名はなんというんで?」こう訊いたのは金ちゃんである。醜男で小兵で敏捷らしい。 「へい、私の名は鴫丸というんで」こう答えたのは片耳のない、大....
」より 著者:岡本綺堂
て来ると教えられて、弥三郎もあわてた。早々に二階へ駈けあがろうとするのを、叔父の小兵衛が呼びとめた。 「ここへ付けて来るようじゃあ、二階や押入れへ隠れてもいけな....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
判らず、女あるじは急死したのであるから、千鳥の奉公人らも途方にくれた。お兼の兄の小兵衛は千住の宿で同商売をしているので、それが駈け付けて来て万事の世話をすること....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
た。 ノンビリした格好で、その頃のスターの雲井浪子の歌舞を見ていると、背広姿の小兵の人が吉岡さんに連れられて現われ、 「国枝先生ですか、ようこそ」と云われた。....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
村大字小多利字産所上。陰陽師とも呼ばれ、やはり縁組を嫌うと、これは同国柏原で永沢小兵衛君よりの聞書。 丹後 与謝郡加悦町算所。これは特殊部落とみなされ、明治四十....