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小区
「小区〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小区の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
に、今は新しい戸長の一人である。遠からず筑摩県地方は村々の併合が行なわれ、大区、
小区の区制が設けられるはずで、そのあかつきには彼は八大区の区長としての候補者に定....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
なことは例のない話で、そのために彼は供奉警衛の人々の手から巡査をもって四大区十二
小区の屯所へ送られ、さらに屯所から警視庁送りとなって、警視庁で一応の訊問を受けた....
「映画芸術」より 著者:寺田寅彦
ンタージュ」「場面(景)のモンタージュ」「插話(エピソード)のモンタージュ」等の
小区分を設けているのである。 映画素材から映画を作り上げる編集方法としてのモン....
「小爆発二件」より 著者:寺田寅彦
究をはじめとして内外学者の詳しい研究がいろいろあるが、しかし、こんなに火山に近い
小区域で、こんなに音の強度に異同のあるのはむしろ意外に思われた。ここにも未来の学....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
アの映画監督が「日本」のフィルムを撮って露都で公開したとき、猫の額のような稲田の
小区画に割拠して働く農夫の仕事を見て観衆がふき出して笑ったという話である。それを....
「海底都市」より 著者:海野十三
の食料の缶詰や、飲料の出てくるフックや何から何までがまるで蜂《はち》の巣みたいに
小区画《しょうくかく》に入って、ぎっしりつまっていた。 扉がばたんと閉まって、....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
て、一般の児童は事故なき者の外就学せねばならぬ事になった。尤もこの頃は府県に大区
小区を置かれて石鐵県は一大区から十五大区まであって、各大区の下に従来の町村を幾つ....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
坂まときの時分に、若菜貞爾(胡蝶園)という人が出て小説を書いたが、この人は第十二
小区(いまの日本橋|馬喰町)の書記をしていた人であった。その他、投書家でもよいも....
「遺言」より 著者:国木田独歩
威海衛なしである。自分はなお奥の方へと彼らの間を縫って往くと、船首水雷室の前に一
小区画がある、そこに七、八名の水兵が、他の仲間と離れて一団体をなし、飲んでいた。....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
過ぐるか少なく過ぐるかは、時にはその村民にとりてはかなり重大なる場合もあるべし。
小区域の驟雨が某市街を通過するか、その近郊のみを過ぐるかはその市民にとりては無差....
「地震雑感」より 著者:寺田寅彦
かもしれない。そう思わせるだけの根拠は相当にある。そうだとすると、震源の位地を一
小区域に限定する事はおそらく絶望でありまた無意味であろう。観測材料の選み方によっ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
うのである。 鶴見はこうして、東京|麹町隼町で生れたことになっている。府内は大
小区に分けられていたかと思うが麹町隼町に変りはない。幕府でお鷹匠を住まわせて置い....
「上野」より 著者:永井荷風
ん事を欲しているのである。 松子雁の饒歌余譚に曰く「根津ノ新花街ハ方今第四区六
小区中ノ地ニ属ス。三面ハ渾《スベ》テ本郷駒籠谷中ノ阻台ヲ負ヒ、南ノ一方|劣《ワヅ....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
のである。 私は小石川なる父の家の門札《もんふだ》に、第四|大区《だいく》第何
小区何町何番地と所書《ところがき》のしてあったのを記憶している。東京府が今日の如....
「澪標」より 著者:外村繁
した。 一望の下、いかにも雄大な風景が展開している。稲の切株だけが残っている。
小区劃にくぎられた段段田が、幾層にも重なり、所どころ、森や疎林に遮られてはいるが....