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小咄
「小咄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
小咄の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「チャンス」より 著者:太宰治
のいう馬鹿らしい形容の恋の状態をも考慮にいれて、そのように記したのである。江戸の
小咄《こばなし》にある、あの、「誰でもよい」と乳母《うば》に打ち明ける恋いわずら....
「春の盗賊」より 著者:太宰治
いけなかった。たしかに私は、あの、悠然と顛倒していた組に、ちがいなかった。江戸の
小咄《こばなし》にも、あるではないか。富籤《とみくじ》が当って、一家狂喜している....
「人間失格」より 著者:太宰治
モンジャ博士などとは、たいへんな馴染《なじみ》で、また、怪談、講談、落語、江戸|
小咄《こばなし》などの類にも、かなり通じていましたから、剽軽《ひょうきん》な事を....
「女人創造」より 著者:太宰治
しい。けれども、あれは、正確なのである。謂わば、なつかしい現実である。 江戸の
小咄にも、あるではないか。朝、垣根越しにとなりの庭を覗き見していたら、寝巻姿のご....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
きつれて、浅草のとある料理屋で酒をのんだ。 坊主が般若湯をのむというのは落語や
小咄に馴染のことだが、あれは大概山寺のお経もろくに知らないような生臭坊主で、何代....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
でに会話に花が咲いていたので、わたしは彼女のご機嫌を取り戻そうとして、気のきいた
小咄をしていた時、食卓の端の方で赤い短い頬鬚をはやした男が、ここへ来る途中で見知....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
オ」 と言って威張り返るわけにもいかないからもっぱら返事をださない。 江戸の
小咄に、 「コレ、長吉。人間にはそれぞれ好き嫌いがあるてえが、お前が好きな物はな....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
でございます」 「それなら、四十に近い」 「いえ、三十のほうに近い」 「ふふふ、
小咄だの。……それはいいが、その年をさげて、こんな芸しかできないとは、お前もよっ....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
の利いた落ちだと思う。ところで話中、鳴り物を随所に駆使するのが特色の大阪落語は、
小咄の落ちのあとへも、間髪をいれず華やかに囃子で捲し立てるのであるが、故立花家|....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
た。いろいろの落語家たち、講釈師たち、野村さん、鈴本亭主人、伊藤晴雨画伯、それに
小咄をつくる会の人たちなどに会いました。珍しく二階にしつらえられた本堂で私は、文....