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「小善〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

小善の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
したね。 親鸞 そのとおりだ。百の悪業に催されて自分の罪を感じている悪人よりも、小善根を積んでおのれの悪を認めぬ偽善者のほうが仏の愛にはもれているのだ。仏様は悪....
十二支考」より 著者:南方熊楠
報説と大いに差《ちが》うようで、こんな仏説を呑み込み過ぎると、重悪を犯した者は、小善を治めても及び着かぬてふ自暴気味《やけぎみ》を起すかも知れず、今日の小乗仏教....
惜別」より 著者:太宰治
だろう。けれども私は、それはまた、それで構わないと思っている。大善を称するよりは小善を積め、という言葉がある。恩師と旧友の面影を正すというのは、ささやかな仕事に....
ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
とを述べて小前提とし最後にビジテリアンが故に神に背《そむ》くことを断定し菜食なる小善の故に神に背くの大罪を犯《おか》すことを暗示|致《いた》されました。実に簡潔....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
に張ってこの大ぞらを飛行している。悠々とそして閑々と、法規と礼譲と道徳とあらゆる小善とを勇敢に無視して、そのうえを往く「空の無頼漢」だ。何という近代的に無責任な....
丹下左膳」より 著者:林不忘
。 「この不具の石、名もところも素姓も洗ってある。水にて洗えば土は流れて、石の大小善悪もすべて知れ申し候……じゃ、サ、泰軒、いかがいたす?」 迫るがごとき語調....
日記」より 著者:宮本百合子
ので、よけいだと云う分を切る。何でも此と同じなのだと思う。いろいろな欲や、見栄や小善心で生活は枝だらけになり、一つのまとまった大きいことが出来ない。 明日国男....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
で排斥の口|叱言をいってるようでは真に人世に忠実なるものとはいえない。つまらない小善主義を叱って大善主義を高唱するのであります。もちろん、そのためには強烈無比、....